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『ペットロス・離別・失恋』サヨナラの痛みと哀しみを癒す心の保健室 ~あなたの傷に優しく絆創膏を貼るお手伝いをしています~

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存在しているだけで価値がある・いるだけでいい。分かってはいるけれど…が、凄く深く肚落ちした話

昨日は雪が降って寒くてお風邪ひかないように…ってお洋服着たですよ

1~2㎝とはいえ、初雪がうっすらと街に積もった金曜の夜はシンシンと冷え込み、今日も寒い一日になるのかな?と思いきや、お昼頃からホカホカ陽気でホッとしました。

一気に10~20度近く温度が変化して、ギンちゃんや仁くんが寒さになれていないだろう…と、外出する予定があってお留守番を頼む都合上、お洋服を着せました。

ギンちゃんが着るにはちょっとだけ大き目(特に横幅)なのですが、このお洋服は実家でずっと共に暮らし、数年前に虹の橋に向かった愛犬・ハナちゃんが着ていたものを譲り受けたもの。

ハナちゃんは私が大人になり、アルバイトをしたお金を貯めて、どうしても犬を飼いたい!!犬と暮らしたい!!とお願いして家族に向かえた真っ白いトイプードル。

当時、私は「ヨークシャテリア」を家族に迎えたいと思っていたのですが、はて、どこでヨーキーちゃんに出会えるのだろう??と、両親と一緒にいくつかのペットショップを見て回りました。

そこにはヨーキーちゃんもいたのですが、なんというか『この子だ!』という出会いがなく、途中で父が立ち寄った小鳥店(小鳥やウサギなどを扱っていた小さな個人商店)の狭いケージの中に、すでに少し大きくなって窮屈そうにおさまっていた白くてふわふわの犬がいました。

申し訳程度に動けるスペースしかないようなケージの中で、父が「犬がいる!」というとクーンと鳴き、ケージから出してもらって抱っこした時の愛おしさと柔らかい重さが腕に広がった何とも言えない感覚。

とはいえ、私はヨーキーちゃんをお迎えしたかったのでトイプードルもかわいいけれど違うもんね…と、一度その子と別れて別のペットショップを見に行ったのですが、もうこの時にはみんなの心は決まっていて、誰ともなく白い犬の話をして、

あの店に戻ろう。
そして、あの子と一緒に帰ろう。

と小鳥店に戻ると、狭いケージの中でクーンクーンという鳴き声。
子犬としての”一番売りやすい時期”を過ぎて大きくなり過ぎた…ということで、小鳥店の店主が引き取って販売することにしたらしい白い犬は、生後5か月。

社会性を身に付けたりトイレトレーニングをするには、少し大きくなり過ぎている…というようなことを聞いた気がするのですが、実家の家族の一員になった白い犬は、とても賢くお利口で、あっという間にトイレも覚えて我が家のかけがえのないアイドルになりました。

名前は、ハナちゃん。
家族会議で決めた、愛らしく彼女にピッタリの名前でした。

旅立つ1日前のハナちゃん

何度か命の灯を消しそうになったことがあったけれど、それでも奇跡の復活をとげ、16歳のお誕生日を迎えてシニアライフをまろやかに過ごしてたハナちゃん。
我が家のみんなが食事をするダイニングテーブルの下の一画で過ごすのが大好きで、晩年はこの場所にハナちゃんのベッドを置き、ここでゆったりと過ごしていました。

ハナちゃんの様子がおかしいと言われて、ギンちゃんと仁くんも連れて数日実家に滞在していたのですが、桜のつぼみが膨らみ始めた3月の終わりに「もう行くね」とハナちゃんは私たちに別れを告げて、一足先に虹の橋に向かっていきました。

1カ月近く、こんな風にしてハナちゃんを感じて過ごしていました

いつもハナちゃんがいた「ハナちゃんの場所」には、しばらくの間写真をたくさん飾って話しかけていたなぁ。

譲り受けたお洋服

ペット霊園でお別れの会をしてもらい、火葬してもらう際に、ハナちゃんに一番よく似合い・一番良く着ていたストライプのお洋服を被せてあげて一緒に虹の橋に行かせる予定だったのですが、ペット斎場の方から『残してもいいんですよ』と言ってもらい、妹が泣きながら手にして持ち帰ったお洋服。

実家にはハナちゃんの子どもを含む3匹の愛犬がいて、だけれどハナちゃんが一番背が高く大柄だったので、お洋服はぶかぶかになってしまうため、よかったらギンちゃんに着てもらいたいと譲り受けました。

出会いは、偶然の必然。

この言葉は、動物グリーフの講習の中や検討会の中で幾度も出てくる言葉です。

「どの子でもいい」のではなく、不思議な共鳴とでもいうのか、この子じゃなきゃ!!という不思議な感覚があって家族に向かえるんですよね。
もちろん、お迎えした時には事情があった場合でも、後から「やっぱりこの子はうちの子になるべくして…」って思うのも、またとても不思議なご縁。

ハナちゃんには、犬と暮らす幸せを「これでもか!!」と教えてもらいました。

時間は経ち、ハナちゃんがいつも寝ていたベッドがあったダイニングテーブルの下からハナちゃんの写真を移動できるようなり、そしてまた月日は流れ、いつしか笑ってハナちゃんのことを話せるようになって、哀しみの角はうーーーんと滑らかなものにはなったけれど、それでも時々ふっと思います。

ハナちゃんに会いたいなぁ、って。

* * *

「存在しているだけで価値がある」「いるだけでいい」「いるだけで与えている」という言葉を聞きますが、本当にその通りだよなぁとは思ってはいるものの、なかなか自己肯定できずに生きてきた私は、

分かるけれど、それを”確証”できないんです

という言葉を聞いたときに、「いるだけで与えてきている」を実感できるというか理解するって、どういうことなんだろう?と、改めて考えてみました。

今、グリーフケアの学びを進めている中で、「お子さんを亡くされた方が子どもに宛てた手紙」というものをいくつも読ませていただきました。
グリーフの中でも特に大きいグリーフを抱えるもと言われているのが、子どもを失うということ。
子ども=幼い子供ではなく、成人していようが所帯を持っていようが、子どもを失うということで親が抱えるグリーフというのは大きなものです。

手紙やメッセージ、詩のようなものもあるのですが、それらを読ませていただいて共通しているものがあります。

ちょうどそんな中、笹子トンネル事故でお嬢さんを亡くしてしまったご両親の「その後」についてのインターネット記事がありました。

記事の一番最後に、お父さんのひとことが載せられています。

「会いたいね」

お手紙を読ませていただいても、手記を読ませていただいても、グリーフケアの講座の中でご経験談をお伺いしても、全員が願うのがこの「会いたい」というものです。

* * *

この1か月の間に読ませていただいた52通のお手紙と、先ほどの事故の記事、そしてペットグリーフの2つの症例、そのすべての中に「ただもう一度だけでいいから会いたい」という願いが込められていました。
何かを与えて欲しい、立派になって欲しい、という願いは何一つなく、ただただ

もう一度、あなたがそこにいてくれるだけでいいんです。

失ってはじめてお互いに気付くことなのですが、離れていようが、世間的に一般的と呼ばれるような成果を出せていなかったとしても、不器用でもみっともなくても、

ただ生きているだけで、親孝行をできているんです。

しかもそれは、子どもを亡くしてしまった人がいくらでもお金を積んででも叶えたいと切望しても叶わないほどの、すごいことなんです。
たった1度だけでも、もう一度、もう一言だけでも…と望むその願いは、どうやったって叶わない願いなんです。

いるだけで私たちは、必ず何かを与えています。

他人と比べて「与えているものの比較」は一切必要ありません。

例えば、小さな子供がおこずかいを貯めて買って届けてくれた100円のプレゼントと、大富豪が買ってくれたきらびやかなブランド物のプレゼントがあったら…

どちらも嬉しいと思いませんか?

与えらえるものはそれぞれのもつ器や力によって違いますが、何を与えてもらったって嬉しいし心は震えませんか?

命は役に立つから価値がある訳ではないと私は思っています。

その命を愛している人にとっては、ただ「生きていてくれる」だけで価値があるんです。

ギンちゃんや仁くんは、私に対してなにか「役に立つ」ことをしてくれるわけではありません。でも、愛おしいんです。生きていてくれるだけで、いいんです。ううん、生きていて欲しいんです。それだけで最大限の価値を感じているんです。

子どもだけじゃなく、親であれ友だちであれ、ペットと呼ばれる動物たちであれ、自分にとって大切な存在は、何かをしてくれるからいて欲しいのではなく、何もしてくれなくても「会いたい」と思うかけがえのない特別な価値のある存在です。

あなたが誰かに対してそう思っているように、あなたが「いてくれるだけでいい」と思っている人がいます。
本当に残念なことに、失うまで意識的には気付かず、無意識レベルでしか気づけていないこともあるかもしれませんが、あなたはただ存在しているだけでもう存分に「与えている」んです。

私たちは生きていれば「会いたいね」を叶える力があります。
それは、プライスレスなものです。

あなたの存在は、本当に素晴らしいものです。
だからね、そんなあなたのことをギューーッとしてあげて、あなたの会いたい人・あなたに会いたい人に「あなたのまま」で愛し、愛されてください。

* * *

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