唐突ですが、今までで一番おいしかった食べ物トーーーク!
好きな食べ物は何ですか?と聞かれたら、「ソフトキャンディ(分かりにくいのでハイチュウと商品名を言うことも多い)」と即答するオマミーヌです。
ソフトキャンディと言っても色々ありまして、スーパーで手軽に買えるのは「ハイチュウ」「ぷっちょ」ですが、どちらもおいしくて本当にありがたい。
でですね、ハイチュウもぷっちょも「期間限定」の味を作って販売してくれるのですが、先日、文具専門店(お菓子やお茶なども扱っているお店)に行ったら、初夏に販売されていた限定味のハイチュウがドドンと『1袋 68円』として大特価販売されているではあーりませんか!!
買うよね。
賞味期限が短かったとしても、ハイチュウなんて空気のように軽くあっという間にペロリだもんね。
賞味期限前に2袋なんてあっという間に完食できるよね。(ドヤ顔)
* * *
好きな食べ物から派生して…と、強引な展開ですが、今までで食べたものの中で「一番おいしかったもの」って、皆さんはなんでしょうか??
この話をしようと思ったのは、SNSでお弟子さん仲間が投稿していたバレンタインチョコがきっかけ。
パパとして愛するお嬢さんから「はじめて自分のお小遣いで、お嬢さんが悩んで買ってプレゼントしてくれたチョコ」の話を聞かせてもらったのですが、本当に素敵な話だったんです。
チョコをもらったパパは、もう大感激で「お返しは10倍返しだ!!」と言っていて、お嬢さんはお嬢さんで、お小遣いで買える金額の中で、どれが喜んでくれるだろう?とお嬢さんの感性で悩んで選んだ「パパに送りたいと思えるもの」を選んだんですよね。
投稿されていた写真のチョコは、決して高価な「超有名ショコラティエのチョコ」などではなく、バレンタインコーナーで買えるであろう「ごくごく一般的なメーカー」のチョコ。
お小遣いで買える金額のものですから、大人が買うリッチなチョコとは違います。
でも、きっと、世界一美味しいチョコ。
お金に恵まれていて、美味しいものを自分のお金で好きに選んで食べることが出来る「贅沢が出来る舌を持っているはずの彼」ですが、お嬢さんがくれたチョコが嬉しくて、一気に完食したと書いてありました。
このSNSの投稿を見て、キュンとしてコメントを書き込んだりもしたのですが、私も子どもの時にバレンタインを「大好きなおじいちゃんとお父さん」にプレゼントしていました。
お小遣いの中で買っていた上に、私が子供時代は百貨店やショッピングモールで買うなんて知識もなく、スーパーでチョコを選んで買ってプレゼントしていましたが、いつだっておじいちゃんも父も、チョコを完食してくれていたっけ。
昭和の男たちなので『嬉しい!10倍返しだ!!』なんて表現はしてくれませんでしたし、喜んでくれているのかもどうかもわからなかったけれど、普段チョコを食べる姿なんて見ることがないおじいちゃんとお父さんが『完食している』ということが、嬉しいの何よりの証拠だったんですよね。
そして今、私はうーーんと大人になって「小さな子供の私」ではないけれど、それでも父はバレンタインを喜んでくれているのかもしれないと思ったら、勝手に胸が熱くなりました。
だからきっと「ありガチョウ」ってLINEをくれたんだよね。
そういえば、毎年ちゃんと完食してくれているし、ね。
1粒1,000円以上もするような「スペシャルなショコラ」もきっとおいしいものだと思いますが、『小さな子供のお小遣いの範囲で買える金額』の、一般流通しているチョコが『世界一美味しいチョコ』になるのは、そこにお金や素材よりも大きな『思い』が詰まっているから。
今までで食べたものの中で「一番おいしいもの」には、きっと物語がある。
この先も、一番おいしいものを更新しちゃうものが出てくるかもしれないけれど、みんなそれぞれに「味そのものだけではなく、そこにまつわるエピソードも含め」て、世界一美味しかったものがあるのではないでしょうか?
* * *
私が今までで一番おいしかったと感じたのは、妹が作ってくれた「ユカリ・カフェのパンケーキ」です。
私が人生で大きく絶望したのは、夫婦問題が起きた直後でした。
1度目の夫婦問題が起きた際、突然「私のことが嫌いになったから離婚したい」「女性として見れない」と言われ、そこから今までの彼とは180度違う彼に変わり、晴天の霹靂ってこういうこと?!というくらい、突然の彼の変わりように途方にくれました。
実は、1度目の問題の際には2年がかりで「再構築」に進みだし、その1年後に人生最大の絶望がやってくることになるのですが、この時はもっと大きな絶望があるなんて知らなかったので、とにかく食べれず眠れず。
あっという間に7キロ痩せて、泣くことも出来ず、ただ呆けている状態でした。
当時、彼はまだ別居にも踏み切らず、かといって帰ってくるかどうかも気紛れでした。
帰宅しても決して私の料理には手を付けず、コンビニで買ってきた「自分用」のお弁当やおつまみを開けて、私に背を向けて晩酌。
私も、何とか仕事に行って家に帰ってきて、食べてもくれない料理を作り(私自身、食事が喉を通らずに食べれないのに)、どんどん痩せていきながらもなんとか日々をやり過ごしていましたが、GWを前にして実家に帰省した際に、食べれない私を心配して妹が作ってくれたのが、「ユカリカフェ」なる妹がエプロンをつけてカフェのようにして私に食べさせようとして作ってくれたパンケーキです。
食べようとしても味がせず、一口食べても嘔吐してしまうような状態で、実家の家族全員が私の体を心配していたと後から聞きました。
妹がおどけながら作ってくれたパンケーキは、スーパーで売っている「冷凍のパンケーキ」を温めて、そこにスーパーで売っている「絞るだけで使える出来上がっているホイップクリーム」と、バナナ・キウイ・イチゴなどのフルーツ。
そこにチョコンと小さな器で添えられていたのは、これまた「市販のホットケーキシロップ」。
「ユカリ・カフェのパンケーキだから、食べなきゃ損だよ!」と、どう見てもコッテリでそれまで食べることが出来ない私が食べるには重いと思うもの。
全部食べれなくてもいいから、一口だけでも食べて!!
と言われ、何を食べても味がしない状態だったので、飲み込むことができるんだろうか?とドキドキしながらも、小さな一口サイズにナイフで切ったパンケーキを口に運んだら、うっすら甘い味を感じると同時に、こらえていた涙が一気にあふれ、テーブルに突っ伏すようにしてワンワン泣きました。
どんな味だったか?と聞かれたら、ぼんやりとした甘さでした…としか答えようのない、だけれど私がこれまでに食べた料理の中で「世界一美味しかった」味です。
たった一口、だけれど私が食べたことを家族全員が喜んでくれて、そしてそれまで泣くこともできなかった私がまるで獣のようにおいおい泣く姿を見て「泣けて良かったね」と背中をさすってくれ手のひらの暖かさ。
ひとしきり泣きあげた後、泣き過ぎて顔がパンパンになりながら、冷えてしまったパンケーキをまた一口食べたら、またしても涙があふれて。
それでも「食べる」を取り戻したのは、このパンケーキがあったからです。
後から聞いたのですが、激ヤセして食べれない私をみんなで心配してくれていて、なんとか一口でもいいから食べさせる方法はないか?と考えて、一番下の妹がふざけた感じのシェフになれば私もきっと食べてくれるだろうと家族会議で決めて実行してくれたのだそう。
数か月後にその話を聞いて、また泣いたよねーーー。
もうほんと、ありがたくて、嬉しくて。
そして思うんです。
「世界一美味しかった料理」がある人生って、なんて素敵な人生だろうって。
私は自分が絶望の中にいた時に「暖かい思い・愛情」がたくさん詰まったパンケーキに救われました。
世界一美味しい料理には、きっとそれぞれに『世界一の思い出』がある。
高級なものから、千と千尋の神隠しに出てくるおにぎりみたいに素朴でささやかなものまで。
誰かの思いが料理を世界一にすることもあれば、自分が自分に届けた料理に思い入れがある人だっているでしょう。
みんなそれぞれに違う、だけれど「向けられた暖かい思い」「大切な思い」「これからの希望」「これまでの労い」「愛する人への思い」が最高のスパイスになっている思い出の味がある。
あなたの「今までで一番おいしかった食べもの」ってなんでしょうか?
その味と共にある『あなただけの人生の、あなただけの大切な思い出』が、どんなものであれきっと、この人生の中で味わいたかったものなのかもしれませんね。
ではでは。
美味しい土曜日を!!
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