不器用な昭和男子のお父さん ~私が愛されている事を知ったこと~
先日お友達がSNSで「白いリーフィーが美味しい」と言っていたのを見て以来、食べたい…と思い続けていたのですが、今日のお昼休みに食材を買いにスーパーに行った際、売っているのを発見!
わーい。お目当てのお菓子が買えました~~。
早速3時のおやつにお茶と一緒にいただいたのですが、バニラホワイトチョコの上品な甘さとパイのふわっとサクサクな感じがお口の中でほどける幸せ♡
うまーーー。
個包装された袋の中に2枚のパイが入っていて、気が付いたら2袋(4枚)を音速で完食。
期間限定らしいので、売り切れる前にもう一箱買っておいた方が良さそうなので、明日またお昼休みに近所のスーパーに行ってこようと思います。
* * *
昨日、サトヒーヌと共催のグループカウンセリングの中で「お父さんに愛されている事を受け取る」という話が出てきました。
思春期になると、女子は「お父さん嫌い!」「お父さんウザい!」と避けてしまうのもあって、お母さんに対するよりもお父さんとの距離感がある人って多いと思います。
私も、父と母とどちらが話しやすいかと言えば、圧倒的に母です。
かといって父が嫌いかと言われると、そんなことはなく(私はグランドファザーコンプレックス&ファザコンです)、だけれど父との会話が弾むかと言えば「…」という感じです。
仲良し父娘!みたいな感じではないものの、家族仲は良好でしたが(現在も良好)、お父さんからすごく愛されている!!と感じていたかと言われると「…」という感じで大人になりました。
愛されていないとは思っていませんし、実際愛されているんだろうなぁ~とは感じているものの、お父さんって不器用で言葉も少なく、我が家は母と3姉妹、実家で買っていた愛犬たちも女の子が3匹(+男の子が1匹)と
圧倒的に女子有利
な環境だったので、家族で揃ってご飯を食べるにしても旅行に行くにしても、父が会話に参戦する隙がないくらい、女性陣があーだこーだと賑やかだったこともあり、父の存在はどこか遠かったような気がします。
思春期から結婚するまでは、お父さんが私を「思いっきり愛している」なんて思っていませんでしたし、思えてもいませんでした。
でも、思い起こして見ると言葉はないけれど「行動」や「態度」でいっぱい愛してくれているのを表現してくれていたんですよね。
ほんと、昭和男子でどちらかというと亭主関白で家の事は母に任せていた父なので、まぁ、やっぱり不器用なんですよねーー。
ちょっと話が飛んでしまいますが、思春期の女の子が「お父さんムカつく!」と距離を取ることについて、興味深く面白い記事がありました。
お父さんを避けるのは生物学的な「異性」として距離を置くこと以外に
・お父さんがどこか私を避けている
・私には話しかけてくれないから
という理由で「拗ねている」部分もあるのだとか。
お父さんが私の事を大事にしてくれていないから、ムカつくんだもーーん、という感じなんですよね。
さらに記事の中で面白かったのが
「もしお父さんがあなたを避けずに、積極的に話しかけてきたらどうする?」と聞くと、「普通に話をする」という子もいれば、「ウザいから無視する」という子もやや多めでした。しかし、自分の反応はどうあれ、彼女たちは「お父さんには優しく普通に接してもらいたい」と考えているようです。
(出展:「お父さん超ムカつく!」娘のかわいすぎる理由)
分かるーー。分かりみーーー。
私はお父さんにツンケンしちゃうかもしれないけれど、お父さんには私を「大好きだよ」って無条件で見てて欲しいし、優しく接してて欲しいんですよね。
何があっても愛されているって思いたいし、お父さんがそういう存在であって欲しいんですよね。
* * *
私が思春期で無視するけど、それを超えてでも分かるように愛してよ!という女の子の気持ちを気付けるお父さんって、果たしてどれくらいいるのでしょう。
もちろん、私も思春期の頃には父の愛が無条件でずっと変わらず注がれているなんて知る由もありませんでした。
だって、おはよう・おやすみ、くらいの挨拶程度しか話すことはないし、こっちが避けているのもありますから「愛を受け取る」機会すらない訳ですしねぇ…
そんな私ですが、今は父から愛されている事を「知ってるよ」って笑って信じています。
そう思えることになった2つのエピソードを今日はご紹介させていただきます。
* * *
1つめは、古い8㎜フィルムの話。
昨日のグループカウンセリングで少し話したのですが、私が子供の時に父が「橋の下でみかん箱の中に入れられていて、箱に【かわいがってあげてください】って書いてあったから拾ってきた」と聞かされ、実の子じゃないんだ…ととっても傷付いたことがありました。
父にしては笑って欲しい話だったのかもしれませんが、それから数年間、私は自分がよその子だと思って委縮していたのに!!!
あー、思い出したらムカついてきた。(← 鬼畜生モード)
そんな「みかんの段ボールに入れられて拾われてきたはずの私」ですが、父は旧型の8㎜カメラで、私や妹の日常をあれこれと撮影していました。
お正月などには、壁に投影してその8㎜の動画を見せられたのですが、子供心になんでこんなの撮ってるんだろう?とよく分かりませんでした。
そこに、父はほとんど映らないんですよね。
父が映していたのは、娘たちと母親です。
ずっと大事にしまっていた8㎜なのですが、映写機が壊れてしまい見ることが出来なくなっても、父はフィルムを大事にしまっていました。
壊れた機械を修理に出したいと言った時は、なんでそんな古いものを??と思ったのですが、結局古すぎて修理してくれる会社がなく、父の手元には「映写できないフィルム」だけが残りました。
数年後、古い8㎜のフィルムを新しい技術でDVDに焼き直してくれるサービスがある事を知った父は、数万円を払ってフィルムをDVDにしたいと言い出しました。
何かものすごく特別な日の記録でもなく、私と妹が家で踊っているシーンだったり、飼っていたウサギを連れて公園に行っているシーンだったり、バレエの定期発表会に向かう不貞腐れた顔だったり、特別なものでもなんでもなかったのですが
父にとっては、日常の私たちの成長が宝物だったんです。
写真だけではなく、あの時の私たちを愛情ある父の目線で切り取った思い出の時間を、どうしてもなくしたくなかったと、こっそりと母に打ち明けたそうです。(女同士なので、筒抜けなんですが…)
* * *
2つ目は、同棲したいと言った時と彼があいさつに来た日の話。
過去にお付き合いしていた人はいて、彼の家に泊まりに行って家にいない日も多々あったものの、基本は実家住まいでした。
そんな中、元・旦那さんとお付き合いがはじまり、共に実家暮らしだったので「一緒にアパートを探して同棲したい」と彼から提案されて、私も嬉しくてホクホクで、両親に伝えたところ
母に反対されてると思っていたのに、まさかの父が「断固反対」で許してくれませんでした。
理由は頑なに教えてくれず、結婚をした後で教えてもらったのですが、男性は結婚せずに女性と暮らしたら「結婚しなくてもこのままでいいか」と思ってしまい、そのまま長い間同棲から煮え切らずに、娘が泣くような事は見たくないというもの。
結果、父が言っていた通り一緒に暮らすとなったら結婚が必要だ…と彼も思ったようで、婚約をしてから入籍より2カ月早くフライングで同棲を許可してもらったのですが(物件の関係上)、男性だからこその視点で「娘が傷ついたり悲しい思いをして欲しくない」という愛情から、断固として同棲NGを貫いたそうです。
彼からのプロポーズを受け、改めて実家の両親に挨拶に来ることになった日、ガチガチに緊張していた彼が「お嬢さんをください。」的な事を父に向かって言った所、父が彼に言った言葉。
どうしても譲れない1つの条件がある。
立派な仕事や、出世も必要ない。お金持ちである必要もない。
たった一つだけ「マミコを絶対に幸せにする、悲しい思いをさせない」ということだけ約束できるかい?
それだけでいい。
だけどこれが「絶対の条件」だ。
彼が「マミコさんを幸せにしたいと思っています。ずっと大事にします。」と父に約束すると、父が続けて言ったのがこのような言葉でした。
立派な家でもないし、立派な父親でもないが、マミコが悲しむのだけは見たくないし、幸せになって欲しいと思い続けてきたし、これからも変わらない。
これからは●●君にマミコの幸せを守ってもらう仕事を託すのだから、どうぞよろしくお願いします。
変な子だけど、大事な大事な自慢の娘だから。
もう、なんなのーーー。
泣くに決まってるじゃん…。
彼が神妙に話を聞いている脇で、生まれて初めて聞いた「父がどんな風に私を愛してきたのか」「父がどんな風に私を愛しているのか」に、私が号泣して彼をビビらせるほどでした。
結果、私は離婚してしまいましたが、その時も父は「彼の不誠実さに殴り込みに行きたいくらい腹が立っているが、それでも私がそうして欲しくないと思っているから、はらわたが煮えくり返るがそうしない」と言っていたっけ。
もしも彼が謝罪にやってきたりなんかしたら、手を出してしまうかもしれないし、冷静でいる自信はない、とも言ってたなぁ。
普段から言葉も態度も素っ気ない昭和世代の父が、私を思いっきり愛してくれていると知れたのは、私がうんとうんと大人になってからでした。
父の愛を知ったからといって、関係性が急に変化したりすることはなく「これまで通り」の距離感・会話の頻度ではありますが、私はちゃんと父に愛されている事を知っています。
でもねーー。
大人になり過ぎて、素直に「私もお父さんの事大好きだよ」なんて言えないんですよねーー。
直接父の気持ちを聞いたこともあり、結婚式を予定していたので、そこで手紙を読む際に勇気を出して「お父さんありがとう。大好きだよ。」って言うつもりでしたが、諸事情で結婚式・披露宴は取りやめにして、結局伝えることが出来ないままです。
いつか、さらっと「いつもありがとう。私、お父さん事大好きだよ~。」って言えるかなぁ。
うわーーー、どんなシチュエーションで??どんなタイミングで???
きっと父は「あぁ。ありがとさん。」と言って、ただニヤニヤして終わるだけだと思うけれど、でもきっと、伝えたら喜んでくれるんだろうな。
けどでも、ぐはーーーっ。言えない!!!!
でも、やっぱりいつかちゃんと言おう。
チオビーと結婚出来たらその時に、でもそれよりも前に、ちゃんと。
父親の愛って、本当に不器用で分かりにくくて、時に娘が反発しちゃうようなやり方だし、お互いに照れ臭がって言葉にしあう事もないけれど、私はちゃんとお父さんに愛されていることを、今日は思い出してホクホクしました。
ではでは、唐突ですが照れ臭いのでドロン!!!