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『ペットロス・離別・失恋』サヨナラの痛みと哀しみを癒す心の保健室 ~あなたの傷に優しく絆創膏を貼るお手伝いをしています~

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仁くんが教えてくれたたくさんのことと、新しい小さな目標 ~スピリチュアルペインをケアできる私になれますように~

もう扇風機がないとモワーンってなるですね

爽やかな春を感じるというよりも、今年は少し雨が多くて肌寒い春。
ようやくカラリと気持ちよい五月晴れが広がるかな?と思っていたら…

なんだか湿度の高いジメッとした気温。
天気予報も、これから雨が増える感じ。

まだまだ春のような気分でいましたが、5月ももう半ばを過ぎているんですもんね。
雨の季節、6月はすぐそこ。

雨の季節を前に、今日は天気がよかったので網戸にして風を通し、気持ちよく過ごしました。
が、日当たり良好物件なので、午前中の早い段階から室内が暖まり、網戸にプラスして扇風機も稼働させないとホカホカ過ぎてのぼせちゃいます。

扇風機が届けてくれるソヨッとした風を浴びて、夏はすぐそこまで来ているなぁとニッコリです。

* * *

私たち2魂が暮らす新潟市は、冬が長い地域で春の訪れも少し遅め。

毎年、室内の観葉植物の植え替えをするタイミングをいつにするか…と悩むのですが、今年も無事に植え替えを終えて、そろそろっと植物たちが新しい芽や葉を広げだす時期。

冬の間に眠っていたかのように見える木々が、パッと目を覚ましたように鮮やかさを取り戻し、新しい芽が膨らむのを見るのは、やはり毎年ニッコリ嬉しいものです。

わが家で育てているものは、ごくごく稀に「エバーフレッシュ」が花を咲かせることがある程度で、ほぼ花をつけない観葉植物がメイン。

そんな中で唯一、以前職場でお裾分けしてもらった「チャイブ」だけは、毎年この時期に紫色の丸くてフワッとしたかわいい花を咲かせてくれます。

色んなことを難しく考えちゃうけれど、どんなこともきっとシンプルなんだろうな。うん、きっと。
色んなことを難しく考えちゃうけれど、どんなこともきっとシンプルなんだろうな。うん、きっと。
2年前にグループ会社の男性から、チャイブの苗をお裾分けしてもらいました。 実家の母も育てたいというので、お裾分.....
https://many-smiles.com/thinking/many-things-are-probably-simple

小さな鉢に植えたものをベランダで育てているのですが、冬になるとほぼ枯れたように見えるのですが、ちゃんと春が来ると新しく緑の葉をメキメキと伸ばしてくれます。

今年もちゃんと、イキイキとした緑の葉を茂らせる中で、ピョコピョコっと小さなつぼみが見え隠れ。

今年もちゃんとお花が咲きましたね!

毎年、ギンちゃん・仁くんとベランダの窓越しに「そろそろ咲くかなぁ?」と見ていたチャイブの花。

今年はギンちゃんが日差しを浴びて日向ぼっこする脇で、つぼみの様子を確認する日々。

日に日につぼみがふっくらとしてきて、先週後半につぼみが少し開き、紫色の花がチラッと見えるように!

紫のお花が咲いたよ!と仁くんにも報告です

今朝、洗濯物を干すためにベランダに出て花を確認したところ、1輪だけしっかりと開いて咲いていたものがあったので、チョキンと切り取って花瓶に入れました。

去年も切り取って花瓶に挿し、仁くんと記念撮影したなぁ。

ということで、今年も一緒にパチリ!

仁くんの遺骨は、今はマンションの朝日が差し込む窓の前の、網戸からの風も気持ちよく通り抜けていく場所に置いています。

本当はGWに納骨をしようと思っていたのですが、なんだかまだ離れがたくて延期。
もう少しの間、ここに置いておこうと思っています。

とか言いつつ、祭壇を作ったりしている訳でもなく、植物の隣にチョコンと置いているだけなのですが、朝一番にカーテンを開けて換気をする際に、小さく「おはよう」と挨拶するのが最近のモーニングルーティン。

* * *

早いもので、仁くんが神様の元に還って2カ月が過ぎました。

たった2ヶ月ですが、なんだか随分長い時間が経ったような感じがします。

仁くんが亡くなってからしばらくの間は、本当に後追いしたくなるくらいに悲しくて、このまま悲しみから立ち直れないのではないか?と途方に暮れていました。

どこかでチラッと書いたのですが、当時は心が悲しみで埋め尽くされていて、とにかくなんとか一日一日を生きる感じでした。

その一日ずつが積み重なって一ヶ月が過ぎ、私はだんだんと元気になり、日常を取り戻すことができました。

日常を取り戻すと言っても、前とは異なり「仁くんのいない世界」に慣れていくことが『新しい日常』なので、慣れていくことに少しの悲しさを感じたりして、感情は静かに揺れ続けていました。

荒れ狂う嵐のような強い揺れはおさまったけれど、静かながらも波がザプンと寄せては引いている感じ。

時間はやはり「やわらかいお薬」になって効いてくれて、時間をかけながら少しずつ自分なりに「仁くんがいない世界」と折り合いをつけて行くことができるようになっていきました。

人それぞれに「死」に対する折り合いのつけ方や、受け入れ方は違うものです。

私はブログでも書きましたが、私が自分の人生を全うして亡くなった後で『また会える』と思うことで、自分なりに希望を持つことで立ち直って行けたように感じています。

色んなものを自由に「そうかも!」って思いこみながら、自分を助けていければいい
色んなものを自由に「そうかも!」って思いこみながら、自分を助けていければいい
突然ですけれど… 私、念願のパートナーが出来たんです♡ と今年中に言えるようになれますように!という切なる願い.....
https://many-smiles.com/grief-care/think-freely-and-help-yourself

以前読んだ『ゾウの時間ネズミの時間:サイズの生物学』(本川達雄さん著/中公新書)という本の中で、生き物のサイズによって時間の流れる速度が違うということに触れました。

その説を説明する公式や理論については、私の頭では「…ん?どゆこと?」と掴み切れなかったのですが、言わんとしている概念的なものについてはとても興味深いものでした。

ざっくり言うと、より大きな生き物の方が時間の流れがゆっくりで、小さいものほど時間の流れが速いということ。

人間と犬や猫の大きさ考えると、小さい犬や猫の方が時間の流れが速いため、どうしたって寿命が早く来てしまいます。

では、神様の元に還っていったらどうでしょうか?

(光の世界や宇宙など)は、もはや桁違いに大きい…と言うか、次元も違っているから時間軸だって違うはず。

その世界にいる仁くんから見たら、私があと数十年を過ごしている間だって、もしかしたら「お昼寝している間」くらいの短期間かもしれないじゃない!と

『向こうの世界ではきっと待ち時間少ない説』

を捻り出し、自分なりに納得して希望として前を向く力にしました。

死を意識した当人やご家族が抱える「スピリチュアルペイン(魂の痛み)」や「スピリチュアルな問い」というものについて、グリーフケアを学ぶ中で考える機会がありました。

「亡くなるとどうなってしまうのだろう?」という、誰も答えを持っていない魂に関する問いの他に、人生の意義や死生観、死への恐怖や苦しみ、罪の意識といった、深い絶望や虚しさを伴う痛み。

実際に私自身が『愛する命を失う』という、理不尽で暴力的な悲しみの中に置かれたときに、スピリチュアルな問いが次々に湧きあがりました。

でも、どんなに問いただしても答えはどこにもありません。

スピリチュアルペインとは、問われたとしても答えのないものです。

「なぜ、このような形で死ななければならなかったのか」「亡くなった後、魂はどこにいるのか」という問いは、誰に聞いても明確な答えはない、問われても答えのない質問です。

誰も答えを持たない問いは、痛みを和らげるために答えを求めて溢れ出します。

どこにも答えはないけれど、もしもあるとするならば、それは自分がどんな解釈や受け取り方をするか、どんな世界を見るか、ひとつひとつ個人個人で異なる答えなのだろうと思います。

スピリチュアルと言う言葉がつくように、人間の力ではどうしようもない痛みや苦しみを伴うものである「スピリチュアルペイン」というものについて深く考えると同時に、仁くんの死を通して自分がヒシヒシと感じたことから

スピリチュアルケアができる私になりたい

という、新しい目標やテーマができました。

スピリチュアルケアは、宗教的なケアという意味ではなく、スピリチュアルペインである答えのない問いの側にいることができる、そういうケア者になること。

先ほど「日常を取り戻す」というのは、愛する命が亡くなって「今ここにはいない」日常を掴んでいくことと言うようなことを書きましたが、スピリチュアルな問いについて自分なりの答えや考え方を採用しながら

悲しみをなくすのではなく、悲しみを抱えながら上手に共存していく

ことに慣れていくことが、新しいこれからの「日常」の切り開き方なのだろうと思っています。

私もね、哀しみの形が少しずつ変わっていき、仁くんが不在の世界にもゆっくりと順応して日常を取り戻しています。

でも、やっぱり『会いたいな』って思うし、『触れたい』と思うし、愛おしい仁くんがいない悲しさや寂しさは心の中に消えずに残っています。

きっときっと、私が生きている間はずっと、仁くんの形の「愛おしい哀しみ」を抱えて生きて行くのでしょうね。

それは、愛することができたという、誇らしい哀しみ。

そしてきっと、この先に愛する命を見送るたびに、心の中に増えていくもの。

正直言うと、私は仁くんがいない世界に慣れるのには、もっともっと時間を要するだろうと思っていました。

グリーフケアを学んでいて「頭では色んな知識や理解」をしていても、『激しいペットロス』に陥る自信は満々…というくらい、お別れが来ることが怖くて、想像するだけで怯えていました。

実際、仁くんが亡くなってしばらくは「これがペットロスなのか…」と打ちひしがれ、後追いしたくなるほどの悲しみに支配されて、正常ではいられないと思う日が続きました。

自分ではどうしようもなくて、いろんな人に「助けてください」とSOSを出し、たくさんグリーフケアをしてもらいました。

そのどれもが、私の心に優しく絆創膏を貼ってくれて、私の救いになってくれました。

そして、グリーフの中に飲み込まれている状態そのままに、悲しみの沼の底に沈んだままでいました。
悲しみや絶望、どうして?というやり場のない怒りや涙を、そのままにしていました。

グリーフは勝手に侵入してくるもので、どうすることもできなかったから。

そして、感情は何とかしようとして抑圧すると、表面的には元気になれても押し殺したものはなくならずにフツフツとし続け、何かの拍子に爆発してしまうものだから、

感じきるのが大事なことだと、分かっていたから!

なーんて言えたらカッコいいのですが、正直言うと「感じきることを許可する」とかそういうレベルではなく、

感じるしかできないくらいに打ちのめされていて、どうすることもできなかったというのが本当のところ。

でもね、これが本当に『自分がグリーフから回復していくために一番大事なこと』だったような気がします。

もちろん今でも、ふとした時に急に大きな悲しみに飲まれて「あぁ、仁くんはいないんだ」と胸の奥がかき乱されるような気持ちになることはあります。

でも、そんな時もその悲しさや寂しさ、不安や心細さや愛おしさで揺れる感情には逆らわず、そのままにしておくようにしています。
そこからさらに落ちることもあれば、静かにゆっくりと感情が凪いで前に進むこともできるから。

もがいてもどうしようもないんですものね。

ならば、流れる涙があれば思い切り泣いて、悲しみの沼の底まで沈み込んでしまおう。
底まで行きつけば、足がついてそこで「えいっ」と上がっていくことができきますものね。

その「えいっ」という力は、私たちにレジリエンスという機能として備わっているものだから。
いつかそう思える自分を、そう思える未来を、時間がお薬のように効いてくれるのを信頼して「沼の底」で待ってあげればいいのだから。

優しい言葉が悲しみをケアしてくれました

そしてもう一つ、私は「たくさんの言葉」にもグリーフケアをしてもらいました。

また機会があれば、それらの言葉を紹介したいと思いますが、写真に乗せた走り書きのメモが、スピリチュアルケア的な役割を果たしてくれた言葉のひとつ。

寿命 = ことぶきの、よろこびの命

走り書きの文字は、若干感じを間違えていますが、ほら、それが「マミコ・スターーーイル!」。
小っちゃいことはワカチコで気にしちゃいけませんからね!

この言葉は、昨年末に参加した「動物医療グリーフケアフォーラム」で出てきた言葉。

泣きながら資料を開いてパラパラとめくった際に、パッと目に留まって私の心に温かく染みました。

思いがけないタイミングだったけれど、仁くんが決めて旅立ったのだから、3月のあの日が仁くんにとっての『寿命を全うした日』。

それは頭の中で何度もくり返していて、分かっている…というか「分かろう」とし続けていましたが、スピリチュアルペインとしてなかなか折り合いが付けきれずにいまいた。

そんな中で見つけた言葉は、すごく優しく納得できる答えでした。

そっか、精一杯に生きてくれた仁くんは、喜びの命を生き切ったんだね。
それって本当に寿じゃない!!
あっぱれ、私の喜びの塊!!

と同時に、この「寿命」とか「天寿を全う系」の言葉についても、グリーフケアの観点から、またちょっとした気付きがあったのですが、それはちょっと横に逸れる話なので、また別のブログにまとめたいと思います。

なんだか脈絡のない、まとまりのない話になってきたのですが、他にもあれこれと「グリーフケア」として私が感じたアレコレや感情の変化、まだ書けていないのですがお世話になった病院の先生方とのことなどを描こうと思いつつ、相変わらず「1回の話がねちっこく長い系」のため、今日はこれにてドロン!しようと思います。

追伸:
ギンちゃんの「高音グルグルの掠れ」はまだ続いていますが、そこからの咳き込みは、お薬が効いてくれてなくなりました!!
わっしょい!嬉しい。
どんどん良くなってくれますように。

では、おやすみなさーーい。
今週も共に、エイエイ・オー!

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