仁くんの検査結果と手術予定 ~たくさんのありがとうを~
こんにちは。
土曜日に病院で手術対応かの検査をしてもらい、17時過ぎに先生から結果を聞くことになっていたので、結果をもらって家路についたのは18時過ぎ。
強い雨風の中、車を走らせて「とんぼ返り」したため、日付を超える前に家に着けたとはいえ、帰宅直後に仁くんも私もベッドに飛び込んでバタンキュー。
朝起きてギンちゃんをお迎えに行くまでは、記憶を失うように爆睡しました。
しっかり寝た…はずなのですが、私は基礎体力がないため疲れやすく昨日は起きている事も出来ないくらいヘトヘトで、それは長旅を終えた仁くんも同じだったのか、私と仁くんはお昼前から18時頃までベットでスピースピーと体力回復寝を決行。
その後、お風呂に入ってご飯を食べても本調子の力が湧かず、昨日は「体力回復デイ」としてひたすら寝て過ごしました。
おかげで今日は少し回復して日常生活を送れるようになりましたが、体力がない自分にトホホ…と思いつつも
人にはそれぞれの力があって、私の場合は「やろうと思って行動は出来るけれど、その後に回復時間が必要なタイプ」なので、車と同じく「ガソリンがなくなれば走れず補給が必要」なように、疲れて動けなくなればしっかり休息を取って回復させるのが必要なんだ
という事を改めて実感していた所です。
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今回は「術前検査」という事で、手術適応かどうか?手術をすることができるのか?(他の病気との兼ね合いなど)を見てもらいました。
検査結果について、仁くんの主治医の先生に渡して欲しいと「結果データ」一式を預かってきたので、今日の夕方に別件もあって先生に届けに行った際に、資料について教えてもらうつもりです。
資料については後で読んでください…ということで、下の図のようなものを使って状態を説明してもらいました。
仁くんの心臓の病気は「僧帽弁閉鎖不全症」と言って、左心房と左心室の間の「僧帽弁」という逆流を防ぐ弁が壊れてしまう病気です。(弁を操作している腱索が切れたり弱くなっていることから弁が機能しなくなるそうです)
検査の結果、仁くんの心臓は左心室がかなり肥大してしまっていて重症な事に加えて、もう一か所右心房と右心室をつなぐ「三尖弁」というところにも軽度の逆流がある事が分かりました。
僧帽弁閉鎖不全症のワンちゃんにはよくみられるようで、もちろん逆流があるのでいい事ではないのですが、通常は僧帽弁の手術を行ったのちは経過観察でOKとのことでした。
(過去の症例からも9割以上のワンちゃんは「三尖弁」の逆流は投薬も手術も必要なく寿命を迎えられるそうです)
また、僧帽弁を形成する手術の際は心臓を一時的に止めて人工心肺を使うため、犬の体には相当の負担がかかる事から「同時に三尖弁も手術する」ということはリスクが大き過ぎるため、あくまでも僧帽弁の手術のみを行うそうです。
主治医の先生宛の資料にも書かれていましたが、結果として
診断(重度心不全 – ACVIMクラスC)
① 僧帽弁閉鎖不全(MR)(重度,粘液腫様変性による)
② 三尖弁閉鎖不全(TR)(軽度,粘液腫様変性による)
③ 肺水腫(軽度,①に併発した病変)
というもので、思っていた以上にかなり重篤な状態だという診断結果でした。
ACVIMクラスというのは、アメリカの獣医学会で定めている「心不全」のガイドラインで、「A、B1、B2、C、D」というステージ分けで心臓の状態や投薬・ケア方法が分かる物なのだそうです。
●A … 特に異常なし、今後心臓病に発展する可能性がある
●B1 … 心雑音が確認されるが、心臓肥大や心不全の症状はなく、経過観察
●B2 … 心雑音に加えて心拡大が認めらる。投薬開始
●C … 心不全状態、肺水腫を起こしたことがある。治療をしてもB2に戻る事はなく重い症状
●D … 治療に反応しない、コントロール不能な肺水腫状態
通常「D」というのは末期状態を指し、B2からCに進行しなければ薬で様子を見続けられるのですが、仁くんは「C」という所見でしたが『Dに近い状態のC』という診断になると言われました。
というのも、土曜の時点でも軽度の肺水腫を起こしていたそうで、投薬と治療(半日入院ケア)をしてもらってきています。
結論から言うと、手術が必要な状態という診断だったのですが、仁くんの心臓の状態はいつ「D」になってもおかしくない状態にあるそうで、通常の手術待ちではなく「緊急手術対応患畜」という事で、通常枠ではなく救急枠で手術をした方がいいと言われました。
通常の手術の場合は、最短で5月下旬以降で手術予定を組むのだそうですが、仁くんはそこまで待たない方がいいくらいに重篤な状態なのだそうです。
ということで、通常の手術ではなく緊急枠ということで夜の時間になるそうなのですが、
最短で手術が可能な日である4/27(火)に手術をしてもらう事になりました。
とはいえ、手術までの間に肺水腫が悪化したり急な心不全の可能性もあるため、新潟の主治医の先生に資料を渡して何かあればすぐに対応してもらうようにと言われてきました。
昨日は先生がお休みの日だったので、今日の夕方に予約を取れたのでこの後で行ってくる予定になっています。
私には口頭で上記のような説明をもらったのですが、資料にも書いてありますのでご自宅に戻られてから見てくださいと言われて預かった「先生宛」の資料には、このような所見が書かれていました。
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病状は,重度の僧帽弁閉鎖不全(MR)を主病態とする心臓弁膜症です。
すでに血行動態は破綻し,心不全状態にあります。
僧帽弁の形態や血行動態は著しく不良で,現時点においても,肺水腫,運動不耐,失神,突然死(左房破裂)などが発生(再発)し得る危険な状態です。
比較的短期的に心不全症状の再発に至ったり,状態のコントロールが難しくなる可能性があります。
積極的に内科治療を行っても長命を望むことは困難な状況で,心不全により生活の質が極めて低下した状態にあります。
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難しい言葉で書いてありますが、先生曰く「かなり危険な状態で看過できない」というレベルになっているのだそうです。
ただ、病気の進行は本当に予想外の事も多く、仁くんは昨年末までは「B2」の中でも安定している状態を維持できていました。
が、急激に悪化してしまい、主治医の先生からも「C」の手術適応範囲になってしまったとは言われていましたが、1か月先の手術を待たない方がいいくらいに進行しているとは思ってもいませんでした。
4/27の手術までに、安静を心がけるように指示されたのですが、禁止事項もいくつか言い渡されました。
●爪切り、シャンプー、トリミング … シャンプーできずに汚れていても手術には全く影響ないそうです
●お散歩 … おトイレ習慣が外の子は、用を足したらすぐに終了するように
●お家での遊び … 禁止、極力安静に過ごすように
また、いつもと呼吸の仕方が少しでも変だと思ったら即主治医の先生に連絡するようにとも言われました。
手術をすれば「僧帽弁閉鎖不全症」は発症前の状態に近いくらいまで改善させてあげられますが、手術にはリスクがあるということも説明を受けました。
家に帰ってから読んでください、と渡された手術に関する資料には「脳」「呼吸器」「血栓」「腎臓」に関する後遺症であったり障害が起きるリスクについて書かれていました。
先生からの説明でもありましたが、これらのリスクは「0」ではなく、手術の成功率は「95%」という事なのでワンちゃんの体力であったり合併症が起きてしまう事が原因で、命を失ってしまう可能性がない訳ではないけれど
手術をせずに投薬だけの場合、9か月生存率は4割。
仁くんはかなり病状が良くないので明るい希望は持てない事から、リスクを考慮しても手術してあげた方がいいとも言われました。
但し、手術は決して安価ではなく高額です。
仁くんが手術をしてもらう茶屋ヶ坂動物病院では「140万」の手術費用(10日間の入院費を含む)に消費税をいれた「154万円」が手術を受けるために必要になります。
また、稀ではあっても術後の経過によっては10日以上の入院が必要になる事もあり、その場合は日額2万円が必要になるので、余裕を持った手術費用の計画が必要です。
さらに、手術当日と翌日までは「急変してしまう」ことで死に目に会えないという事がないように、病院の近くにいて欲しいとも言われています。
幸いなことに私の会社は仁くんの手術で有休を使う事も理解してくれていますし、入院期間中は名古屋に滞在してテレワークをしてもいいとも言ってくれました。
予定では5月中旬以降に10日間ホテルステイをし、手術当日や移動の間は有給をもらいますが、それ以外はホテルでのテレワークにさせてもらう予定でしたが、入院期間がGWにかかる事から、4月いっぱいは名古屋に滞在し、GW期間は一度新潟に戻り、退院時にお迎えに行くことに決めました。
昨日は疲れてボーーッとしていたのですが、今朝、会社にも相談してスケジュール調整をお願いて段取りをつけた後、病院に手術の予約・手術費用の振り込み、ホテルの予約などをバタバタと済ませました。
あまりに急な展開に、まだ若干気持ちがついて行けていない部分があるのですが、コロナがどうなるのかも分からない不透明な状態で、それこそ移動が制限されて手術が出来なくなるなんてことなく受けることが出来るのは、仁くんにとってきっと「ベストなタイミング」なのだろうと思います。
手術前には、必ず「術前検査」が必要になり、そこで手術が実際に必要なのか?という事も含めて診てもらうのですが、費用は伺っていた通りの「32,000円」でした。
仁くんは手術までの間のお薬や肺水腫の処置をしてもらっているので、そこにプラスされていますが
「8日分」の薬で8,040円
と、心臓の薬は病気が進行するととても高くなっていきます。
単純に31日分となると、お薬だけで30,000円を超えることもザラです。
それでも、やはり手術せずに投薬で落ち着いていられるのであればリスクを冒さずに病気と付き合う選択肢もありますし、渡された資料にはこのような言葉がありました。
侵襲性の高い医学的処置(麻酔,手術)のリスクは著しく高く,動物の生命に関わることの無い不要不急の処置ならば,可及的に回避されることを強く推奨します。
僧帽弁閉鎖不全症だからといって、何が何でも手術!という訳ではなく、手術のリスクを取ってでも手術をした方がいい場合には手術という選択肢がある、という事なんですよね。
そして、仁くんはリスクを冒しても手術を選ぶ方がいい状態だ、ということ。
リスクの事を考えるとやっぱり不安です。
もしも合併症や血栓など、心臓の手術以外で命を失ったら??などと、考えると悲しくもなりますが
リスクを取っても手術すると決めましたし、後は仁くんの「生きる力」に託すことにしました。
病気に関する写真類も貰ってきているのですが、なにぶん素人で見方が分からず…
この後主治医の先生にお渡ししつつ、気になる事を聞いてくる予定なので、病気に関する詳しい事はまた別の記事にさせていただきます。
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最後に、手術を受けたいと思い仁くんの病気についてのブログを書き、有料記事販売やサポート(ご寄付)をいただき、自分で用意していた分にプラスさせてもらったおかげで仁くんは手術を受けることが出来ます。
みなさんからの暖かいお気持ち、大切なお金を届けていただけたこと、心から感謝しています。
ありがとうございます。
本日、銀行にて手術費用 154万円(+手数料880円)を振り込みましたが、いただいたお金は全額手術費用として使わせていただきました。
みなさんからいただいたお金は以下の通りとなります。
●ブログ記事購入、サポート、自己受容レッスンブック(Codoc機能利用) … 274,720円 ※1
●直接のお振込、チャリティ … 32,000円
●チャリティ講座としていただいたお金 … 61,665円
●お弟子さん仲間からのお見舞い … 41,542円
●正美ちゃん共催ワークショップ … 38,855円 ※2
総計:448,782円
※1 … Codoc機能利用手数料を引いた額
※2 … 正美ちゃんワークショップ代として支払い分以外全て
仁くんの手術代として預かっていたお金全ての他に、カウンセリングでいただいたお金も手術代に充てさせていただきました。(カウンセリングでいただいたお金の一部は、緊急入院などの治療費としても使わせてもらいました)
沢山のご支援をいただいただけではなく、暖かい言葉や祈り、優しい気遣いなど、仁くんの手術を決めるまでにみなさんからの「たくさんの愛とサポート」を沢山いただいています。
誰かに「頼る・助けてって言う」事はいけない事だと思っていました。
今もまだ受け取り下手ではありますが、お金にプラスして「愛してもらって、支えてもらっていい」という、今世で私がクリアできないであろう…と思っていたことに向き合わせてもらう機会をいただきました。
初めのうちは「私なんかのために」と受け取ることに申し訳なさや罪悪感がたくさんありました。
けれど今は、少しだけドキドキはしますが
私たちのためにありがとうございます
と心から嬉しく、幸せな気持ちで受け取らせていただけるようになりました。
いつか私も、チャリティやサポートなどでお返ししていけたらいいな!と未来への新しい目標も持たせてもらっています。
改めてここで、みなさんが私と私の愛する仁くんのために大きな愛を届けてくださったことに感謝を伝えさせてください。
みなさん、本当にありがとうございます。
ホントにホントに、私も仁くんもギンちゃんも優しくしてもらえて嬉しいです。
ではでは、仁くんの病気に関しての事はまた後日、診断結果写真と一緒にご紹介させていただきます。