はじめまして!こはるです。我が家はまた3魂暮らしになりました ~命のバトンタッチは本当に不思議なところから~

まだ梅雨明けしていませんが、連日猛暑日で、もうすっかり夏ですねー。
私はギラギラ晴れていて日が長い夏の時期が大好き!
なので今の季節はそれだけで「ウキウキ」な気分です。
夏といえば、毎年暑い時期には呼吸器疾患からハァハァする仁くんの首元に、保冷剤を巻いてあげるのが季節の風物詩でした。
冷凍庫には、仁くんが使っていた「首に巻くのにピッタリサイズ」の保冷剤が眠っていて、今年の夏は必要ないんだな~と、少しだけ胸がギュッとなりました。
あっ!
冒頭のギンちゃんを置き去りにして、どんどこ横に逸れていたので軌道修正。 ← いつものことです
* * *
仁くんの会陰ヘルニアの手術の日、静岡に一泊する予定でした。
手術が無事に終わり、その後に仁くんと面会した後で、ホッと胸を撫でおろして岐路につくことを少しも疑っておらず、帰り道では「黒はんぺん」をお土産に買って行くぞ!と計画していました。
残念ながら、術後に安心した気持ちでの滞在をすることは叶わず。
黒はんぺんを買うことなく、新潟に戻りました。
そして、近いうちに静岡に行くなんて思っていなかったのですが…。
ギンちゃん・妹・母と一緒に
静岡に日帰りで行ってきました!!

静岡に向かう途中、仁くんが最後におトイレすることができた「八ヶ岳」のパーキングエリアにも寄り道。
当時は、おしっこがでなくなるとカテーテル処置が必要だったので、病院までの移動中に排泄障害が起きませんように!と祈るような気持ちでした。
道中で、きちんとおしっこができたのが嬉しかったなぁ。
思い出のパーキングエリアで、「せっかくだから…」と買い食い!
長野と言えば「おやき」ですよね~。
ハムハムと食べながら向かった先は、静岡のブリーダーさん宅。

はじめまして!
我が家に、新しい魂をお迎えすることができました。
名前は「こはる」。
仁くんと同じ「ロングコートチワワ」の女の子です。

写真は、お迎えに用意したカゴの中で、まだ少し不安そうな表情のこはるちゃん。
ギンちゃんの待つ車に乗って、静岡から新潟まで、長い道のりを頑張って移動してくれました。
まだとっても小さくて、軽くて。
パピーとの暮らしは、仁くん以来15年振りなので、戸惑うこともたくさん。
そして、こんなにすぐに「犬との暮らし」を再開させることになると想像していなかったので、自分でもとても不思議な感じです。

仁くんの「お誕生日プレゼント」に買ったけれど、あまり興味を示してくれなかったライオンのぬいぐるみとパチリ。
気に入ってくれて、楽しそうに遊んでいる姿を見るたびにニッコリです。
* * *
仁くんがいない生活が、少しずつ「当たり前」になってきましたが、寂しい気持ちや、会いたいと募る思いがこみ上げることがあります。
子どもの頃、犬と暮らすのが憧れでした。
その願いはひょんなことで叶いました。
犬との暮らしは本当に楽しくて、「犬ってなんて愛おしいんだろう!」と、私はすっかり犬に魅了されました。
実家ではその後も、犬を迎えて暮らしていました。

結婚を機に家を出ると、「動物のいない生活」が始まりました。
大好きな人と家族になれたことは本当に嬉しかったけれど、「動物がいたらもっといいのに」と思っていたら…
思いもしない形でギンちゃんをお迎えすることになり、1年後に不思議なタイミングで仁くんとも出会えて
猫と犬のいる暮らし
が私の世界の日常になりました。
ネコも犬も、なんだってこんなに愛おしいんでしょう。
私の生活の中で「やわらかい幸せ」の意味を教えてくれた、ギンちゃんと仁くん。
お互いに寄りかかり、依存しながら暖かい気持ちになれる、私の大切な宝物たち。
犬がいる幸せ。
犬が与えてくれる喜びと、愛おしさ。
それを仁くんがうんと深く私に教えてくれたから、また”いつかの未来で”犬と暮らせる日が来たらいいな、と思っていました。
とはいえ、すぐには「新しい犬との出会い」を求めていませんでしたし、ご縁があって出会えるのは、きっとずっと先のことだろうと考えていました。
* * *
仁くんが旅立ってしばらくは、何もできない「ペットロス」の状態が続きました。
それでも『時間薬』が少しずつ悲しみの角を丸めてくれて、2週間くらいすると、哀しみながらも日常を取り戻そうと思える気持ちが芽生えてきました。
…と言いつつも、ふとした時に揺り動かされて悲しみに包まれる日々。
自分なりのグリーフケアとして、仁くんのことを思いながら「暖かい気持ち」になれることをしたいと思いたち、週末を利用して『出会いの場所』『思い出の場所』を巡ってみることにしました。
いわゆる、聖地巡礼的な感じ。
最初に向かったのは、仁くんと出会ったペットショップ。
15年振りに訪れたお店は改装されていてペット販売はしておらず、トリミングとペット用品の販売のみ。
当時のおもかげはゼロだったけれど、「ここで仁くんに出会えたんだ」とニッコリ。
心の中で「出会わせてくれてありがとう」とつぶやいたら、悲しみの角の柔らかさが増した気がしました。
その次の週に向かったのは、以前暮らしていたアパートの近くのトリミングサロン。
引っ越す直前まで、ずっと仁くんがお世話になっていました。
ペット用品の販売もしているお店なので、商品を見るようにしてお邪魔したところ、以前お世話になっていたトリマーさんが声をかけてくれました。
心臓の病気が悪化し、引っ越し後に病院併設のサロンに通うことになったこと。
数週間前に亡くなったこと。
思い出の場所を巡って、自分なりにグリーフケアをしていること。
ポツポツお喋りしていたところで、お店がブリーダー業もやっていることと、インスタグラムに仔犬情報を掲載していることを教えてくれました。
今すぐは新しい犬を迎える予定はないことを伝え、インスタグラムをフォロー。
「またワンちゃんをお迎えしたいと思った時に、気になる子がいたらDMくださいね~」と言っていただき、「その時がきたらご連絡させてください」とお店を後にしました。
きっとこれは「仁くんがつないでくれたご縁」なんだろうな。
仁くんのことを想いながら、仁くんがお世話になった場所を訪ねたことがキッカケで、いつの日か新しい命と出会うことができたらいいな。
そう思ったら、胸の奥がじんわり暖かくなりました。
私には想像もつかない形で、仁くんがご縁をつないでくれるんだね。
きっといつか、仁くんが「この子だよ」というのを教えてくれる日がくるのだろう。
そう思える日が来たらいいな。
その日まで、ギンちゃんとのんびり『2魂暮らし』を慈しんで行こう。
* * *
インスタグラムはずっと使っていなかったのですが、久しぶりに開き、ブリーダーさんをフォローすると「AI」がすぐに学習して…
チワワのブリーダーさん情報がバンバン表示されるように!!
積極的に「次の出会い」を探していたわけではないので、次々オススメ表示される仔犬情報を、特に気に留めていませんでした。
そんな中で突然表示された、静岡のブリーダーさんの「出産情報」。
投稿に書かれていた出産日は、3月9日。
仁くんが亡くなった静岡で、亡くなった翌日に生まれたチワワがいる。
しかも生れた仔犬は、仁くんと同じ「白と茶色のパーティーカラーの男の子」。
すごくビックリしました。
* * *
不思議なご縁のようなものを感じつつも、仁くんが旅立ってまだ日も浅く、お迎えをする気持ちは全く湧かず。
でも…
やっぱり気にはなったので、フォローだけはしておきました。
出産情報の投稿後は、何も情報がないまま日々が過ぎました。
そんな中である日突然、3/9生まれの仔犬たちの「成長報告」と題した、ケージ内での日常風景の動画が公開されました。
丸まって寝ている子や、後ろ姿だけの子など、あまりはっきりした動画ではなかったのですが
わぁ~。かわいいーー。
仁くんが亡くなって翌日生まれた子たちは、こんなに成長したんだ!
と、ニコニコしながら幾度か繰り返し動画を見ました。
私の目に留まっていたのは、耳から目の部分にかけて茶色で他は白い、まるで仁くんと同じ色の男の子。
仁くんが旅立った翌日に静岡で生まれた、そっくりな毛色の男の子がいる…。
そこからずっと、その子のことが気になるようになりました。
これがご縁なのかな。
でもまだ悲しみが側にあって、仁くんに似ているから「仁くんを重ねて見ているだけ」なんじゃないか…。
次の出会いなんて考えてもいなかったし、悲しみを急いで埋めようとしているだけなんじゃないか?
まだ仁くんが旅立ってすぐだよ!!
早過ぎる…
そんなことをグルグルと考えて
ご縁かも…って思えたけれど、『命のバトンタッチ』を考えるにはまだ早いな
と思っていました。
* * *
ギンちゃんや仁くんに出会った時も、予想だにしないタイミングで、不思議と「この子だ」と思う出会いをしてきました。
動物医療グリーフケアで、『命のバトンタッチ』という言葉があります。
旅立った愛おしい命から、新しい命へ託されつながる優しいバトン。
どの子でもいいのではなく、本当に不思議と「この子だ」と思えることで、そのバトンは託されて行く。
新潟で暮らしていたのに、静岡の地で旅立った仁くん。
その「静岡」で亡くなった次の日に生まれた新しい命に、自分でも訳が分からないくらい強く惹かれました。
ましてや、男の子。
さらに、仁くんと同じ毛色。
仁くんとの思い出を辿ることをしなければ、インスタグラムを見ることはなかったのだから。
これこそきっと不思議なご縁だろう。
募集が始まったら連絡しよう!
そう決めた数日後に、3/9生まれの「きょうだい」全ての募集記事が掲載されました。
白と茶色の、仁くんと同じ色をした男の子をお迎えするつもりだったのに…
写真を見た瞬間に「この子だ!」と感じたのは、茶色に黒い毛が混じっている「仁くんの面影ゼロ」の女の子でした。

静岡の病院で手術を受ける予定で、用意していたお金がありました。
手術直前で仁くんは「突然死」してしまい、病院のご厚意で手術代はお支払いせずに手元に残りました。
『いつの日か、命のバトンタッチ出来ると思える時がきたら、このお金でお迎えするんでちよ!!』
と、最後の最後に仁くんが残してくれたのだろうと、勝手に解釈していたお金。
ブリーダーさんに、こはるちゃんをお迎えしたいと思っていることを問い合わせたところ…
仁くんの手術費用とピッタリの金額。
あぁ、この子なんだ。
この子だ。
仁くんがお空の上で「どうぞでち!」と、バトンを託したのは、きっとこの子だろう。
犬との暮らしを再開するのは、まだずっとずっと先だと思っていたけれど、仁くんが全て段取ってくれたから「思いもしない展開でトントン拍子」に進んでいきました。
仁くんの、妹だね。
お空の上から、私の背中を押してくれたんだね。

仁くんをお迎えした時に購入し、仁くんが使ってきた「パインのドーム型ベット」の中で健やかな寝息を立てている、こはるちゃん。
ドーム型のはずなのに、15年物なのでペナンとヘタっていたので処分も考えたのですが、捨てられずに残しておいたもの。
洗濯しても仁くんの匂いがついているはずなので、こはるちゃんが使ってくれるかどうかは分からなかったのですが、うちに来てすぐに「スルン」と潜り込んでくれました。
仁くんが遺していった、ベッドやぬいぐるみたちも、文字通りのバトンタッチ。
正直に言うと、まだちょっとお迎えするには早かったかな…と、こはるちゃんの仕草を見て「仁くんに会いたい」と思う瞬間もありますが、こはるちゃんを通して
「そういえば仁くんもこんなことしてたよね~」
「仁くんはこれはしなかったな!」
「秒でご飯を食べるのは、仁くんと一緒!」
と、ちょっとしたことで仁くんをくっきりと思い出しては懐かしく笑い、愛おしさを感じる時間が増えました。

ギンちゃんとの相性を心配していましたが、優しく受け入れてくれたようです。
「こはる」という名前は、まだ次の犬のお迎えをを考えるずっと前に、朝起きて急に「次にお迎えする子の名前は『こはる』がいい」と閃いたというか、降りて来た…もの。
小さく春を感じ始めた季節に旅立った仁くんと、この世界に生まれてきたこはるちゃん。
春は別れと出会いの季節。
そして、小さな幸せのつぼみを見つける、希望の季節。
しばらくは「2魂暮らし」の予定でいた我が家に、小さな春を告げるような新しい魂が加わり、
また我が家は『3魂暮らし』をスタートすることになりました。
今、肉体を持つ魂は「3つ」だけれど、お空の上の魂も私の最愛の魂だよ!
いつの日か私が命の灯を消し、肉体を脱いで仁くんに再会できるその時に「4魂集結」で魂ハグしようね。
その日を、小さな希望にしていくからね。

我が家の新しい魂、「こはる」です。
どうぞ、よろしくお願いします…なの!!