健ちゃんの話
ギンちゃんにご紹介いただいた、ベージュのもふもふしたクマちゃんは、私が中学生の時に仲良しの女友達のグループから「お誕生日プレゼント」でもらった大切な宝物であり、私が怖い夢を見た時にギューッと抱きしめて助けてもらってきた相棒でもあります。
名前は「健」(Ken)という男の子です。
本当は、ラグルスというぬいぐるみ名があるようですが、ラグルスではなく「健ちゃん」なんです。
※健やかに、という意味から健と名付けた渋い中学生だったおまみです。
※ノースアメリカンベア社というところのぬいぐるみです。
私は子供時代に「終末思想」からくる突然の脅迫的な恐怖に震える子供でした。(大人になってだいぶ緩んだとはいえ、未だに得体の知れない怖さに心臓がバクバクすることがあります。)
そんな時に、この健ちゃんをギューッと抱きしめることが、私にとっての「恐怖を和らげるお守り」で、どれだけ健ちゃんに助けてもらってきたか分かりません。
▼健ちゃんのことをチラッと書いたココロノマルシェのお悩み相談の記事
そうそう。
夏の間、健ちゃんは一度ブラシを通して次亜塩素酸で消毒し、ベランダでしっかり太陽の光を浴びてから、入浴(という名のお洗濯)をされて、徹底的にキレイ&フカフカ仕上げを目指して、美のお手入れをするんです。
私が中学生の時からの相棒なので、毎年夏のお手入れは徹底的にやってあげることにしていて、そのおかげもあってか未だに黄金色の毛並みは柔らかく輝いてくれています。
あ、暑いので仁くんはさっぱりサマーカットしました。
短くなると男の子っぽさが増して、短くても長くても可愛いというすごいポテンシャルの高さを見せつけてくれます。
ベランダに干している姿は、なんだか虐待しているような少し悲しい気持ちになるのだけれど、こうやって陽の光をたっぷり当ててあげることで、健ちゃんはふっくらとしてくれます。
干した後で、一度お洗濯をするのですが今日はものすごい暑さだったので、半日で驚くほどフッカフカになりました。
フカフカにした後で、ネットに入ってもらって洗濯機(という名のジャクジー)でお洗濯をして、午後からまた干したらしっかりと乾いてくれて…
どうしても冬の間はお洗濯できないので、埃っぽくなってしまうのですが、太陽でしっかり干してふっくらさせてからお洗濯して汚れを落とし、また陽の光でしっかり乾かしてあげると、その毛並みはフワフワで、顔を埋めるとふんわりと柔軟剤の香りがして、その柔からと暖かさと安心感に、思わず頰が緩んでしまいます。
子供時代、私はぬいぐるみが好きで、いくつか大切にしていたものがありましたが
結婚する時に「健ちゃん」だけは連れて行き、別居する際にも私の大事なお引越しの荷物として健ちゃんも一緒に連れてきました。
今は、昔ほど健ちゃんを必要としない(怖さが襲ってきても前よりは上手に対応できるようになったため)けれど、やっぱり私の「お守り」のような存在なので、多分、健ちゃんは私が死ぬまでずーっと一緒にいると思っています。
そして、私がいつの日か今生を全うして死を迎えたら
私の「棺」の中に、健ちゃんを一緒に入れて欲しい、と私の家族には伝えてあります。
私は自分のエンディングについて、メモ程度ではあるけれど家族にお願いを託してあります。
・盛大なお式はいらないこと
・死装束は着せないで欲しいこと(多分、母はキリスト教なので大丈夫だと思うけれど)
・顔まわりにお花を置かないで欲しいこと
・健ちゃんを棺に一緒に収めて欲しいこと
・お別れの会で流して欲しい曲は「埴生の宿」と「オンブラマイフ」と「鍾乳洞の庭で」であること
・樹木葬など、自然にそっと混ぜてもらいたいこと
今までも、そして今もずっと私と一緒に暮らしてくれている健ちゃんは、私の涙をたくさん吸い込んでくれて、私の恐怖を常に一緒に感じてくれた、大切な相棒です。
私にとっての大事なお守り。
みなさんもきっと、自分にとっての支えになってくれたり、逃げ道になってくれる何かを持っているのでしょうね。
私は弱いことを恥ずかしいと思っていたけれど、今は弱い私を恥ずかしいとは思っていません。
弱虫で、泣き虫な私が、他でもないマミコだから、ね。
カッコつけても、ボロがでちゃうし、ねぇ。
今年もギンちゃんや仁くんに見守られながら、健ちゃんを干すことができてよかったな♡
今日は久しぶりに、健ちゃんをベッドに連れて行って一緒に寝ようと思っています。
もちろん、ベッドの足元にはギンちゃんが、脇の下のあたりには仁君、そして枕の脇には健ちゃんで、ギュウギュウ詰めになるのだけれど
私の宝物を全部乗せたベッドで、今日は幸せな夢を観れるといいな、と思います。(願わくば菅田将暉くんとデートする夢がいい…)
おやすみなさい。
明日もいい一日でありますように。