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『ペットロス・離別・失恋』サヨナラの痛みと哀しみを癒す心の保健室 ~あなたの傷に優しく絆創膏を貼るお手伝いをしています~

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分かっていたって、実際に自分の身に起きれば取り乱すもの。でもね、それでいいんだと思うんです。

仁くん、お家で薬用シャンプーしてもらったんでちー

定期的にトリミングでサッパリきれいにしてもらっている仁くんですが、トリミングまでの間には数回お家での「水責めの刑(銀太命名)」を受けています。

仁くんは手の一部が痒くなるようで、過剰にペロペロして赤くなってしまいます。
それを相談したところ、トリマーさんから「ノルバサン」という薬用シャンプー勧めてもらって使っています。

シャンプー後はドライヤーで全身を乾かすのですが、その際にドライヤーの風が当たって皮膚が見えた際に、首元に黒い点のようなものを発見。

ドライヤーを止めて被毛を掻き分けて良く見ると「赤黒いかさぶた」のようなものがありました。

えーーーっ?!
これなんだろう??

かさぶたのようになっているのは一か所だけかと思いきや、気になって首周りを観察したら、喉のちょっとしたあたりにも赤黒いかさぶたのようなものが、ある程度の範囲に広がっているではありませんか!!!

お腹や背中、足などもチェックしましたが、他には見られず。

何かしらの皮膚炎の治りかけで「かさぶた」が出来ているのかな?と思いつつも、何かしらの「できもの」のようにも見えるし…

『犬 赤黒い できもの』

で検索してみると、

「黒色腫(メラノーマ)」という悪性腫瘍の文字が!!!!

もう、一瞬で心臓がギューーーッとして胸の鼓動が早くなり、不安でワナワナしてくる始末。

情報を読み進めるとどんどん不安になり、「もしメラノーマだったら…」がグルグルするけれど、文字だけの情報ではよく分からず、画像検索するものの、素人には判断がつかず。

このままインターネットで情報を集めても、「ただ不安を募らせる」ばかりだ!と検索をやめ、翌日に病院を予約して診てもらうことにしました。

もし悪い病気だったとしても、受けとめなくちゃいけない。

でも思い違いで、大丈夫かもしれない。

待合室で名前が呼ばれるまでの間、仁くんを抱っこしながらあれこれ考えながらも、どこか「思考がぼんやり」した不思議な感覚でいました。

分かりにくいのですがここが黒くなっています

名前を呼ばれて先生に診てもらうと、すぐさまニッコリ笑って

「膿皮症という皮膚病ですね~。しかもこれ、治りかけなのでもうすぐ良くなると思いますよ~。」

とのこと。
はぁ~~、ほんっとによかったーーー。

少し前にも別の場所で同じ皮膚炎にかかり抗生物質を飲んだのですが、同じ皮膚炎であっても、前回はかさぶたになる前だったので見え方が違っていました。

もしも皮膚にできる悪性腫瘍だったら…と不安でいっぱいだったのが、その場で一気にほぐれて脱力しました。

治りかけに見えるので薬はどうするか迷うところ…とのことでしたが、特に次に診察も必要なく1週間分を飲み切って終わりにしましょう!と、抗生剤を出してもらいました。

正直、不安でいっぱいだったので、悪い病気じゃなかったことで心底ホッとしましたが、インターネットはとっても便利で役立つものでもある反面、使い方を間違うと不安を煽る道具にもなるんですよね。

『犬 赤黒い かさぶた』で検索すると「膿皮症」と表示されるので、

検索ワードひとつで、全然違う答えを見つけることになりました。

一喜一憂というか、ちょっとしたことで不安でいてもらってもいられなくなることもあれば、その逆に安心しきって治療が出遅れたりしてしまうことにつながる可能性がある。

手軽に調べられるのは便利ですし、病気が分かれば他の飼い主さんたちの情報(これが効いたとか、こうしてあげたら快適そうだった、などなど)をもとに、してあげられることや心構えもできて、いい面もたくさんあります。

が、情報を楽観視したり、逆に不安で押しつぶされることになったりする面もあり、諸刃の剣でもあるんだというのを、改めて実感しました。

調べたところで「症例」を見ても、素人目にはよく分からないですし、やはり不安に思ったら信頼できる獣医さんに診てもらうのが一番ですね。

そしてその上で、はっきりした後で知識を得るのに「適度」にインターネットの情報を参考にする…のがよさそうです。

今日はオレが、動物病院に連れていかれたですよ…

そして今日は、ギンちゃんを病院へ…。

仁くんが皮膚炎だったのでほっとしたのも束の間、夜寝る前にギンちゃんと「ラブラブタイム」と称して喉の辺りを撫でてスキンシップの時間を取っていたら、唇の脇に小さな白いできものを発見。

ギンちゃんは、犬歯が下唇にぶつかることでその部分が白っぽい色になっているので(過去に獣医さんから診てもらって問題なしと言われています)てっきりそれだとばかり思っていましたが、人間でいえば「にきび」のような小さなポチがある。

1㎜あるかないか、という小さな白いできものなのですが、見つけた瞬間にドキッとして、すぐさまインターネット…と思いましたが、数日前に仁くんのことで「不安になるばかりだったし、病院で診てもらうしかないもんなぁ」と検索せずに眠りにつきました。

主治医の先生が不在だったので、「お昼のネコちゃん専用時間」に別の先生に診ていただきましたが、「脂肪」のようなものではないか?とのこと。

ただ、ネコちゃんの白っぽいできものは、腫瘍の可能性もないとは言いきれないので、針でつついて検査をするのが安心だからしておきましょう!と準備してもらったのですが

待っている間にギンちゃんがだんだんと苛立ちはじめ、先生が触れるだけで「シャーーーッ!!」と激しく威嚇。

ギンちゃんの状態では、今日の検査は無理!!

とのこと。

先生が見る限りは「脂肪」のように見えるけれど、ギンちゃんは関節炎の注射で定期的に病院へ行くので、その際に経過観察を続けることになりました。

しっかり検査をするにしても、病院でシャーーッと「オコ」になるタイプの子は鎮静や麻酔を使う必要があり、体に負担をかけて検査するべきかの判断が難しいところだそう。

確かに…。

今のところ、食べるのに不自由を感じる場所でもなければ、どこか具合悪そうにしているということもないので、日常生活で変化がないか見守っていこうと思います。

検査して「脂肪」だったわ~。
ふぅ、安心した~~。

という結果ではないので、ちょっとだけ小骨が胸に刺さっているようなチクッとした不安はありますが、小さなできものの時に見つけられたので「早期発見」で家でも気にかけて観察できるので、良かったと思っています。

* * *

動物医療グリーフケアを通じて、グリーフを感じた時の心の動きや、自分をどう立て直して「愛するペットたち」にできることをしていけばいいのかを学んでいます。

学んでいます…がっ!!!

いざ自分の身に「グリーフの衝撃」が降りかかれば、学んでいたってうろたえますし、あっという間に不安に取りつかれてしまいます。

正直、分かっていたって自分のことになれば、全然ダメです。

そんな自分に対して、足りていないとか、情けないとか、そんな気持ちは全くないのですが、それは昨年末に自分が「がんかもしれない」と思った体験があったからです。

卵巣がんかもしれないと検査結果を待っている間、生きた心地がしませんでした。

ありとあらゆる不安が次から次に湧き出し、死への恐怖で眠れなくなり、結果が出ていないうちから「がんだろう」と震え、もし本当にがんだったらどうやって受け入れればいいのか?と、気持ちの折り合いのつけ方が分からなくてもがきました。

一人ではいられなくなり実家に身を寄せていましたが、夜になんとか寝ようとしてウトウトしても、パニック起こして飛び起き、壊れたラジオみたいに同じ不安を繰り返し吐き出し、母や妹にはずっと側で聞いてもらい支えてもらいました。

それでも足りず、サトヒーヌやまだようこちゃんには1日何度もメッセージをして不安を聞いてもらい、オンラインで話をして支えてもらいました。

小川正美ちゃんにもオンラインでいっぱい話を聞いてもらい、自分では見つけられない視点を教えてもらって気持ちに変化がありました。

他にも、気にかけて個別に連絡をくれたたくさんの人に甘え、助けてもらい、支えになってもらいました。

実際に乳がんの手術を経て、経過観察を続けている知り合いの方に来てもらい、がん告知前の気持ちを聞かせてもらったり、がんを経験した母の知人からお手紙をいただいたりと、方々から差し伸べてもらえた手を、ありがたく握らせていただきました。

グリーフケアの発表当番だったタイミングで、不安を吐露したところ、すぐさま阿部美奈子先生からグリーフに寄り添ってもらい、ずっと気にかけていただきました。

そして、こんなにもたくさんの助けをもらいながらも、怖さで押しつぶされそうで、師匠である根本裕幸さんに連絡をし、カウンセリングをしてもらいました。

この時、根本さんには「不安でたまりません。助けてください。」と泣きながらお願いしたのを覚えています。

ギンちゃん、仁くんを抱きしめて、何度も何度も泣きました。
これまでは「見送ることへの不安」ばかりだったけれど、「残していく」かもしれないなんて…。

グリーフケアと共に、ターミナルケアについても少しずつ学びだしていたので、自分が置かれている状態について「知識や理解」はあるけれど

それらは全部すっ飛び、心は一瞬で不安に持っていかれました。

自分のことになったら、簡単ではないんですよね。

学んでいたって、取り乱したり、思考することができなくてボンヤリしたり、同じことをグルグルしたり、現実を認められずに折り合いがつけられないのなんて当たり前のことです。

だって、グリーフは「侵入してくる」ものなんだもの。

そして、衝撃が大きい時から、何とかしなきゃと私たちは「頑張って」いますが、頑張る力なんて本当はないんですよね。
それでも、受け入れようともがくんです。

「死」を前にして、冷静でなんていられなくて当然です。

受け入れがたい現実だもの。
すぐに受け入れられる訳がないじゃない!!!

死を身近に感じる時に起きる不安と、実際に魂を失い、愛する存在が消えてしまうことで起きるグリーフは同じものではないけれど、どちらも受け入れがたいことは変わりありません。

自分の身に降りかかる苦しみもあれば、自分が愛するものを失うことを想像する苦しみもあります。

そのどちらも、筆舌に尽くしがたいものです。

と同時に、気づけたこともあります。

それは

この苦しみや不安、悲しみや受け入れられない気持ちは、「愛している」からなんだ、って。

私は自分が死ぬかもしれないと思ったときに、私のことを愛していることに気付けました。

前よりずっと、自分と仲直りしていい関係になれていたので、自分を「否定したり嫌ったりすることはない」状態にはなれていましたが、じゃぁ「愛しているのか?」と言われたら

た、た、た、多分…

と確証は持てず、胸を張って答えることはできななかったと思います。

でも、分かったんです。

こんなにも自分を大切に思い、愛しているから、不安でいっぱいになって、色んな人に助けてもらって自分を救いたかったんだ、って。

愛しているから、怖いんです。
失うことが、こんなにも。

だからこの先も、私はグリーフケアやターミナル・看取りや死について学んでいったとしても、自分ごとになったら「みっともないくらいに」取り乱すでしょう。

ギンちゃんや仁くんは、人間である私よりも「時間が早く進む」ため、今の肉体を持っている時間が私より早く過ぎていきます。

それはちゃんと分かっています。

分かっているけれど、いざとなったら受け入れられるかといえば、受け入れて立ち直るには時間がかかるだろうと思っています。

いや、案外「大丈夫だった!」って言うのか…。
それは全然、分かりません。

愛しているから、色んなことがすっ飛んで、悲しみに飲まれる私でいてもいい。
抵抗したって、カッコつけたって、グリーフが浸透してきたら飲まれていくしかないのだから。

その上で、もがきながらも自分が学んできた「知識」「理解」「仲間」がいるので、できることがあると思っています。

いいじゃん!!
学んでたって、不安になっても。
分かってたって、うろたえても。

ということで、不安でドキドキした数日間を経て、まだギンちゃんことでは少しだけ不安ではありますが、これもしばらく時間をかけて受け入れたり対処していける力を身に着けるのだと思います。

これからも、私は揺れてみっともない姿をお見せすると思います。

でもね、そんな自分のことを私は「しょうがないよねぇ~」と思っています。
それでいいとも、思えています。

そして、自分ごとになった瞬間に、現実の痛みに潰されて、これまでとは違う自分になってしまう気持ちがあることを、自分が実際に経験することで「分かるよ」「そうなっちゃうよね」と、背中をさする優しさを深めていける力をもらえたんだ!とも思っています。

ということで、『学んだってダメなものはダメだから~』と、忍法・開き直りの術を披露したところで、今日は金曜日なのでレモンサワーを飲んでご機嫌に3連休を迎えたいと思います。

おやすみのもんたーーー。

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