やさしくされたら嬉しいし、柔らかい気持ちになれて心地よい。だからそれを”自分にも人にも”届けてみよう!
昨晩の嵐のような風は止み、私たちの暮らす新潟市は、曇り空から晴れ間がのぞく土曜日です。
朝起きてみたら、うっすらと雪が積もっていて辺りが白くなっていましたが、その雪もすぐに溶けてくれて大事には至らず。
今も時折チラチラと紙吹雪のような雪が舞いますが、ずーーっと降り続ける感じはないのでこのまま積もらずに済んで欲しいなぁと願っています。
* * *
今週初めに、東京に住んでいる妹の友達が私に家に泊まりに来ていました。
昨年末にご主人の浮気が発覚し、そこから離婚するかやり直すか…と大分しんどい日々を過ごしていた彼女は、年末年始は私の実家で一緒に年を越し、年末年始の休暇が明けて日常が戻ってきた中で
マミコくんの家に泊まりに行ってもいいですか?
とLINEをくれました。
あ、私は妹とその友達に「マミーコ」または「マミコくん」と呼ばれています。なぜそう呼ばれているのかはよく分からないのだけれど。
仕事を終えた後で家飲みにしようと思っていたのですが、料理の負担を軽減しよう!と、家から歩いていけるサイゼリアに行って飲むことにしました。
久しぶりにサイゼ飲みをしましたが、コロナで外出を控えるように言われていた時期には「間違い探し」がなくなった気がしていたのですが、間違い探しが復活していて興奮!!!
サイゼリアの間違い探しって、めっちゃ難しいんですよね。
鬼ムズ過ぎて悶絶し、帰るまでに絶対見つけようね!と誓い合ったものの見つけられず、7個でギブアップ。
間違い探しをしたり、近況報告をしたり、どの俳優さんが一番好みの顔かを言いあったり…としつつも、私はビール、彼女はワインを飲みながら、彼女が時々ポツポツと自分の気持ちを吐露してくれるのを聞かせてもらいました。
色んなことが起きて、感情がジェットコースターのように上がったり下がったりする中で、見たくないものや知りたくないことに心がえぐられたりして、今はきっと「傷だらけ」なんだと思います。
それでも生きていくしかなくて、ちょっとだけでいいから彼女が楽になれる時間を届けられたらいいなぁと思って私はサイゼリアで話を聞き続けました。
私も過去に、彼女と同じように大好きな旦那さんの浮気を知り、そこからメチャクチャ葛藤した後で離婚をして今に至っています。
とはいえ、同じような体験であっても、みんなそれぞれ事情も違いますし、全く同じではないからこそ「知ったふりで聞いてしまうことがないように」と、彼女の目線で、彼女の気持ちの側にいれるような私でありたいと思っています。
で、結局…
私はただ「うんうん。そうなんだね。」「そっかー、それは悲しかったね」「しんどいよね」「偉いね」というようなことしか言えなかったと思いますが、目の前の彼女が少しでも『話すことで気持ちが楽になれるように』『なにかフッと笑顔になれるように』と、ただ話を聞きました。
サイゼリアでそこそこ飲んだ後、家で飲みなおそう!と夜道を二人でテコテコ歩いていたら、彼女がフッとつぶやいた言葉がありました。
あーあ、嫌いになれたら楽なのになぁ。
いろんな気持ちがギュッと詰められた言葉に、胸がギューーッとなりました。
大好きだから苦しいし、大好きだから悲しいし、大好きだから愛したいんだもんね。
でももう、そうすることが出来ないとき、私たちは「嫌い」という気持ちを持つことで相手と健気に繋がろうともします。
どっちに転ぼうと、彼女の中では「愛おしい大切な人」なんですもんね。
ほんとだよね、嫌いになれたら楽なんだけれど、ほらそこは「好き」だからねぇ。
自分がもっともっと愛情の薄い人間なら良かったけど、しょうがないよねぇ。愛情深い素敵女子だからねぇ。
家に帰ってきてからも、どうでもいい話から深刻な話まで、日付が変わって1時間過ぎくらいまでおしゃべりしてから眠りにつきました。
翌朝、彼女とコーヒーを飲みながら朝の短い時間にお喋りをして見送ったのですが、そこで彼女は「なんだか今日、飲まなくてもいいかもしれない!!!飲まなかったら報告しますね」と笑って家に帰っていきました。
悲しい事実と向き合う日々の中で、一人の時間がしんどくてお酒に頼るようになっていた…ということもどこかで悩むというか自分を責めていた部分があったようなのですが、
誰かに報告して、一緒に喜んでもらえる場所があるならば…
と思ってくれたのか、飲まなかったら報告するという相手に私を選んでくれました。
正直なところ、彼女が夜のさみしさの中で「やっぱり飲んじゃいました」という報告をくれても、私は決してそれを否定はしませんし、うまくやれなかったことを伝えようとしてくれた気持ちを褒め労ったと思います。
ほら、お得意の「しょうがないよね~。そうするしかできないんだし。」というセリフも私は多発させていますしね!
結果、彼女からは「飲まずにすんでいる」という報告をもらったのですが、そりゃあ盛大に褒めまくりますよね!!!
だって、すごく頑張ったんだもの。
そして翌々日、彼女からLINEが届いたのですが、そこには嬉しい言葉が書いてありました。
気持ちが少し緩んだからか、止まってしまっていた生理が来た、と。
大きなストレスにさらされて、彼女の体はバランスが崩れてしまって生理が止まってしまっていたそうです。
それも彼女を苦しめる一つの原因だったようでしたが、人にあまり話せない事もひたすら吐き出したことで自分の緊張が緩んだのか、まさかまさかのホッとする状態になれた報告をもらい、ふたりで「やったーー」と喜びの舞を踊りました。
嬉しくてLINEしてしまった…
マミコくんとのサイゼが効いたんだ!!!
嬉しくて1本だけ7%のやつを…
あはは。
お酒は1日だけ断酒で、あっさり祝杯だけれど、えーがなえーがな!!!
私も自分がしんどくてどうにもならなかったときに、たくさんの優しさに救ってもらってきました。
「ただ分かってもらう事」で元気を持てたりするんですよね。
誰かに何かをしてもらわなくても、100%相手の気持ちが分かれなくても「分かろうとする人がいてくれたら」それはとってもありがたくて、しんどい時ほどじわじわと染みていきます。
何か具体的な手法やテクニックを必要としない時間もあるんですよね。
ただ、分かって欲しいって思う時がありますものね。
きっと彼女のホルモンバランスの乱れは少しずつストレスと折り合いをつけていたと思うのですが、私に気持ちを伝えてくれる中でほんのちょっとでも緩むことが出来たことと重なって、タイミングよく嬉しい報告につながったと思っています。
私が何かをした、ではなく、私がちょうどよくその場に居合わせただけなんですけれど。えへへ。
私たちは子供時代から「人に優しくするように」「人に思いやりを持つように」と教えられてきました。
この教えはメチャクチャ素敵な教えですよね。
人には優しい方がいいし、思いやりを持つことで暖かい循環だって起きます。
でも、その素敵な教えを「広範囲に広げて完璧にやろう」とすると、疲れちゃいます。
だからまずは、あなたが「この人の笑顔が見れたら嬉しい」と感じる、大切な人に対してとことん優しさを届けることをすればいいんです。
どうでもいい誰かのために与え過ぎて疲弊して、自分の大切な人や、自分が笑顔にしたい人の前でヘロヘロになって心配させて、それを気にして自分責めして…なんて、あなたが何よりも気の毒じゃないですか!!
優しさは大切な人に、大好きな人に届ければヨシ!
身近な人が笑顔になれれば、それでヨシ!
身近な人が泣いていたら、側にいてあげて「分かろうとすることができれば」それでヨシ!
あなたの身近な人、あなたが笑顔を見たい人と思う人は誰でしょうか?
まずはその人たちに全力の優しさを届けませんか?
そしてね…
一番身近で、一番笑顔にしてあげなくちゃいけない人を忘れないでね。
それは、あなたです。
あなたに一番に優しさと愛情を注いであげて、分かろうとしてあげて、思いやりと敬意をもって側にいてあげてください。
あなたが笑顔になると、あなたのことを好きな人たちは幸せな気持ちになります。
あなたが笑顔になれるだけで、周りの人に優しさをおすそ分けできちゃうんですから!!
優しくされたら嬉しくて、柔らかく心地よい気持ちになると、それを周りの人にも伝染させたくなります。
優しくされたから目の前の人を殴ろう!!なんて思わないですもんね。
優しさを自分から溢れさせちゃえば、大好きな人や大切な人にも優しさは届けられますから、自分に対して優しさを大盤振る舞いしちゃいましょう。
土曜日の午後、あなたがあなたに小さな優しさをそっと届けられますように。