悲しみと向き合う。その辛さは人と同じものは何一つないから。
今日は午前中に、いつもお世話になっているまつげサロンに行きました。
アイリストさんはコロナの影響もあり状況を見ながら継続していいのか決めかねている…と困惑されていましたが、施術中はお喋りしたりという事はないとはいえ、確かに距離は近いので判断するのも難しいんだろうなぁ…
お互いにマスクをつけたままの施術でしたが、私はサロンでも「秒で寝る」のですが寝ている時にポカッと口が空く星の生命体のため、マスクをしていると口が開いてもそのまま気にせず爆睡できるのが地味に嬉しかったです。
サロンを出た後はスーパーやドラッグストアへ必要なものを買って帰り、出来るだけ平日は仕事が終わってからまっすぐ帰れるようにと、どこかに出かける予定のない日曜の午後を使って「ウィークデーのお料理の仕込み」をしました。
野菜類はカットしておいたり、お肉は小分けにしたり下処理をして切るだけで使えるように少しだけ調理したり、ソースやタレなどの調味料を事前に混ぜておいたりしている間中
共働きの新婚さんになったら、毎週こんな感じ?
と勝手に片思い中の彼と食べる食卓のための事前準備気分に浸っていたら、なんかじわじわ幸せ気分。
おーっほっほ。現実は1人で「THE漢飯」みたいなのを食べて昼酒飲んで浮かれてる『おじさマミコ』なんですけどね。
お昼のレモンサワーはとても心地よく、チビチビやりながら明るい日差しの中で読書。
我が家にはハイテク機器的なもの(つまりゲームとか)がなく、テレビも録画機能などもないので、おこもりしている間は昼寝したり手芸をしたりお花をいじったり勉強したり読書したりして過ごしています。
で、本屋さんに行かなくても最近は「電子書籍」で本が買える(しかも置き場所に困らず、携帯もできる)ので、気になる本をAmazonの『欲しいものリスト』に入れておき、お給料日にいつもよりちょっとお給料が多かった(残業によって)分から読みたい本を厳選して自分にプレゼントしてあげています。
で、気になる本を買おうと思ったら、ほら、Amazonって「この本を買った人はこんな本も買っています」と誘惑してくるじゃないですか。
その中で、私がグリーフケアを学んでいる「宮林先生推薦」のグリーフに関する電子書籍を発見しました。
この電子書籍は悲嘆ケアの中でも「死別」に関して特化されているものですが、喪失体験という面では「失恋」「離婚」と言った別れの痛みに対しても響くものがたくさんありました。
その中でもグリーフ(悲嘆)への反応というのは、別れに際して「心がこのような反応を示す事」は何も変なことではない正常な心理反応なんだよ!と改めて大事なこととして学び直すことができました。
私たちはどうしても「自分」の感情や感覚をもとに世界を見てしまうので、定期的に大事な事を思い出す時間を持つのは大事な事ですよね!
自分用の学びとして、別れを経験した人(ここでは死別ですが)の心の揺れ動きについてまとめておきたいと思います。
■ショック→否認→怒り
「え?」「ウソでしょ?」「何で?」「本当なの?」
茫然自失で何が起こったのか理解できず、強い感情が湧き上がる。
・どうしてこんな目にあうの?
・何で私だけ?
・何かの間違いに違いない!という反応が起きる
■純粋な悲しみの期間
何を見ても何をしていても「ただひたすら悲しくて涙がこみ上げる」期間
■思慕
夢でもいい、幽霊であってもいいから会いたいと強く願う気持ちを持つ
■孤独・疎外感
・私の苦しみは誰にも理解してもらえない。
・周りの人の幸せそうな姿が苦しい。
・もう私はずっと一人ぼっちなんだと思う。
・周りの人が私を哀れだと思っているのではないかと感じる
■罪悪感
・もっと優しくすればよかった
・もっと早く気づけばよかった
・私だけが生きていて申し訳ない
■不安・恐怖
・この先どうやって生きていけばいいの?
・全てが虚しくて苦しい
・もう笑うことは二度とできないんじゃないか
・何の希望も持てない
これらの気持ちを順番に辿るのではなく、喪失を前に心は揺れ動いて行ったり来たりします。
それは死別だけではなく、失恋や離婚も似た面がありますよね?
さらに、現実が辛すぎて目を背けたい…と悲嘆反応に向き合えない時には、食欲不振や不眠といった身体の変調をきたし、自律神経のバランスを崩してより一層苦しむこともあります。
私たちの心は悲嘆反応を繰り返しながら自然にとてもゆっくりと回復に向かいますが、その速度や揺れ動き方は人それぞれなんですよね。
私にとって「後悔」の反応は短かった…としても、他の人にとって「罪悪感」が強くて自責からなかなか抜け出せずに立ち止まっているということがあるということを忘れてはいけないんです。
「いつまでメソメソしているの?」と励ますつもりの言葉がその人を追い込んでしまう事があるからこそ、悲しみに向き合っている人の「気持ち」に寄り添い続けるというのは大事なんですものね。
そしてもう一つ重要なこととして、悲嘆反応の中にいる人というのは「悲しみに直面した直後から頑張っている」という事。
感情面では悲しみや会いたいと願う気持ち、一人ぼっちになった孤独感を感じながらも、思考や理性では「いつまでも悲しんでいてはいけない」「早く日常を取り戻さないと」「いつまでメソメソしているんだ!」と自分を叱咤激励しているため、その間で常に揺れ動いているんです。
愛する存在から手を離す、喪失を体験するというのはとても残酷で悲しく、深く傷ついている状態です。
現実生活での適応能力を失う事がありますし、お悩み相談でもよく聞く言葉ですが
お恥ずかしいのですが、眠ることも食べることもできません
というのも、決して恥ずかしいことでも何でもなく、突然の大きな悲しみの中で起きてしまう「反応」なのですから、どうか自分を責めずにいて欲しいと心から願っています。
また、悲しみを受け入れて癒し日常生活を送れるようにしていく作業を「グリーフワーク」と呼んでいますが、この作業にも「必ずしもこれだ」という一定の決まりはなく、何かを頑張れば早くよくなるということや完全に楽になれるというものはないんです。
電子書籍の中にあった言葉で、グリーフワークについてとても納得できた言葉がありました。
喪失という現実に向き合い、あなたの思いを素直に語り、亡くしたものに対する執着や現実生活への対処行動を繰り返しながら、大切な人との関係をみなおし適応状態に近づけていく過程の事です。
(「悲しみ」との付き合い方 / 星川 碧さん著)
別れを受け入れるためには、別れたという現実に向き合う中で湧き上がる様々な感情を受けいれ、感じた気持ちを抑え込まずに話すことや理解してもらうことがとっても大事。
そして、こんなに苦しむなら早く手放したい…と思いますが、失ったものに対する「執着」はあるのが当たり前であって、それをいきなりなくすことはできないからこそ、ゆっくりと現実と折り合いをつけるために少しずつ手放せるようにしていければいいんです。
執着と手放したい気持ちがグラグラ揺れて苦し行き持ちになるのは、悲嘆ケア(悲しみから抜け出そうとする時)に起きるのは当たり前だと知っているだけでも、ずいぶんと心が軽くなれるのではないでしょうか?
悲しみの底にいると感じている時は、この状態からこのまま抜け出せないのでは?と不安で一杯になります。
癒しの過程というのは本当に緩やかなものです。
だから心許なく感じますし時間もかかってしまうものですが、それでも着実に適応する力がありますから、焦らずにゆっくり(もどかしいけれども)過ごしていきましょうね!!
そして何より大事なのは「悲嘆や苦しみと付き合い癒していくようになるには、人それぞれに必要な時間やペースがあって、均一ではない」という事。
だから悲しみに暮れている人がいたら、ただ抱きしめて側にいて、1人にしない事が何よりも大事だと思い直す事ができました。
もしも今、大切な存在を失ったり別れを告げられて、苦しくてどうしていいか分からないあなたがいたら、感情は忙しく揺れ動くのは「当たり前」なのだからと、自分を頑張らせすぎないでいてくださいね。
そして、緊急事態ですから話を聞いてもらい、ただ流れる涙を流し、そして苦しみを否定したり執着を無理やり手放そうとしないでください。
ゆっくり、ゆっくり、本当にもどかしくなるくらいのスピードかもしれませんが、心は少しずつ回復する「力」を持っているので、どうか無理だけはしないで欲しいと願っています。
さて!
これから仕込んでおいた食材を料理して「日曜のディナー」を満喫しようと思います。
みなさんもそれぞれに置かれた状況で少しでも笑顔で過ごせますように。
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