私の名前。私の中の、手。
みんなが一つ、生まれてきてもらう贈り物の一つが「名前」だよね。
ギンちゃんの名前は、当時私の旦那さんで、ギンちゃんと仁くんの「パパ」さんをしてくれていた彼がつけてくれたんだけれど
ペットショップでギンちゃんに出会い、家族としてお迎えに行くと決めたその日に
ペットショップに続く坂道の途中で
もう名前を決めてあるんだ。
銀太っていう名前なんだけど、どうかな?
って言われたときに決まった名前。
どういう意味なのか、深くは聞かなかったけれど
ギンちゃんはふわふわのグレーの小さな小さなネコちゃんで、その名前はまるで最初からあったかのように、すっくとギンちゃんに馴染んだんだよね。
銀太、とっても素敵な名前だと思っています。
仁くんをお迎えするほんの少し前に、当時の義兄(つまり元旦那さんのお兄さん)が闘病の末に少し早足で天国へ行ってしまったのね。
で、お兄さんの名前から一文字もらおうかな?とも思って色々考えたんだけど、なかなかしっくりこなくて
名前が決められずにいたんだよね。
で、そんなときに「浦安鉄筋家族」という漫画の中に、貧乏な「仁くん」という小学生がいて、その子の家になぜかチワワが住み着いて「仁イヌ」と呼ばれていたのを思い出して
なんとなく「仁」って決まったんだよね…
え、えへへ。(← 笑ってごまかす)
適当っていうか、結果「韻を踏んでる」っていうか、ピッタリだからヨシとしない???
それに、適当というよりも「しっくりくる」と思ってつけた名前だし、
ママは銀太と仁くんという名前をとても気に入っているんだよ♡
仁、とっても素敵な名前だと思っています。
私の名前はね、漢字で書くと『摩美子』っていうんだけれど
私のお母さんが、生まれてくる子供が女の子だったら「まみこ」という名前をつけたい!ってずーっと思っていたんだって。
で、漢字をどうするか?ってなった時に、おじいちゃんがアルバムにメッセージを書いてくれていたんだけれど
「摩」周湖のように「美」しい心を持った「子」どもになってほしい、という願いが込められていると知りました。
摩周湖というのはね、北海道にあるとっても透明度の高い、澄んだ青色のキレイな湖の名前。
私の名前の「摩」には、その澄んだきれいな湖のように、キレイな心をもって育ってほしい、というあったかい思いがこもっているのにね、
ママはしばらくこの名前というか「摩美子」という漢字が嫌いだったの。
私が小学生の時、同じクラスに「まみちゃん」というとびきりかわいい女の子がいてね
私は背が高くてひょろ長くてかわいげがない(小さいのに大きくて)のに対し
クラスで一番背が小さくてお人形さんのように可愛かったまみちゃんとは、よく比較されてしまっていたんだよね。
何しろ、対極にあったからね~
クラス一小さくてかわいいまみちゃんと、クラス一大きくてボサッとしているマミコ。
でね、まみちゃんは「真実」と書いてマミちゃんと読むんだけれど
小学校の時につかう名前のゴム印って小さくてギュッとなっているので『摩』の部分を悪魔の『魔』とからかわれていて
どうせ「ま」という文字を漢字にするなら『麻』でもいいのに…って、すごーくこの名前の漢字が嫌いだったの。
どうしてこんな漢字を選んだの?って、私は不満しかなくて
なんで下に「手」がついた「ま」なのかを聞いたんだよね。
そうしたら、摩周湖の話もそうなんだけれど
私の名前の「摩」の中には「手」があるから、
転んだときにその手で立ち上がれることもできるし、何かを掴むこともできる。
その手は誰かを支える事も出来れば、差し伸べることもできる。
DA・YO・NE~
私の名前に入っている「手」を大切で愛しく思えたのは、この話を聞いてからです。
私はこの名前の通り、何度もつまづいて転び、そのたびに何かを掴んでまた歩き出して大人になりました。
今もまだ、道につまづいて転び、この手で涙や血を拭いて、必死に立ち上がって歩こうとしています。
そしてこの手は、誰かの背中を優しくさすって寄り添う力や、ありがとうの握手をするあたたかい力も持っています。
私の中にある「手」をどう使っていくのか?
手のひらサイズの幸せをこの手の中にたくさん拾い集めて、私をもっともっと自由で幸せに導きたい。
あたたかいギンちゃんや仁くんのぬくもりを、この手で幾度も撫で・抱きしめて感じていたい。
今、暗闇の中で途方に暮れている人に手を差し出し、大丈夫だからね、と伝えたい。
あなたが苦しみや悲しみの渦の中で泣いていたら
そっと涙をぬぐってから、背中に手を差し伸べて、暖かくさすってあげたい。
私の心は摩周湖とは違って、時に猛烈に濁ることもあれば
ドロドロになって必死に頑張っているときには、私の手は汚れていてキレイではないでしょう。
けれど、これが私。
私の手がどんなふうに役に立つのかを、私自身がこれから見ていきたいと楽しみに思っています。(えへへ)
傷跡がいくつも残る、少しだけ大きな私の手。
この手がいつか、あたなの心を少しだけでも柔らかく包みこみ、不安や痛みを軽くするお手伝いができるように。
うふふふ。
この手がガサガサしないように、いい匂いのハンドクリームを塗っておこうと思います!